田中一馬ブログ

2019年の振り返り

気づけば2019年も今日で終わり。

「1年があっという間だ。。」って年寄りみたいで言いたくないけど、確実に1年は早く感じるようになってきた。気づけば僕も42歳。

ということで、ザーッとこの1年でやってきたことを振り返ってみたい。

1月

2019年の初競りは前年12月に比べて大幅下落でした。それでも100万円近い相場。今から見ればまだまだ異様な空気だったな。

たなちくHP完成!!

新年早々新潟のウィザップハカセに作ってもらった新HPの公開をした。見てくれるお客さんと一緒に作っていくSNSとHPを融合した今までになかった新しい形のHPだ。ずっと僕の投稿を見てくれたハカセだからできたんだと思うんだよね。今もずっとweb関係はハカセが支えてくれてます。このHPが僕たちの拠点です。

エクスマセミナー東京・大阪にて演劇公演

2018年の春から毎月静岡県で演劇の稽古をしていたんだけど、その集大成が1月の東京と大阪での公演だった。表現力に役柄や状況に合わせた想像力。体全体を使って伝える演劇は単純に面白くて勉強になった。機会があればまたやってみたいな。

放牧敬産牛肉「ゆきひめ6」販売

エクスマ劇の東京公演と大阪公演の間に「ゆきひめ6」の肉販売をスタート。販売開始30分で牛1頭が完売するという状況に言葉が出なかった。肉販売を始めた2007年は1頭売るのに半年かかってた。おまけに結局売れずに自分で食べてたのにね。でも正直そろそろみんな飽きてきてるんじゃないかと思ってた。だからすごく嬉しかった。

放牧敬産牛肉「ゆきひめ6」完売しました。

かわぐちまさみさんの取材もこの日だったな。

2月

たなちくユニフォーム完成!!

今でこそみんな何も言わないけど、これが完成した時の衝撃は凄かった。僕の大好きな短パン社長のKeisukeokunoyaで作ってもらった田中畜産ユニフォーム。いやマジでかっこいい。そしてマジで動きやすくて使いやすい。
牛飼いというハードな現場で毎日洗濯してるけど生地が全くヘタレないし、濡れてもすぐ乾く。それなのに着た時の肌感触も快適なのだ。
でもそれ以上に、「妻と一緒にユニフォームを着て仕事をする」ということ。そこに本当大きな意味を感じています。

僕がユニフォームを作った理由。

HOKKAIDOでタナカレー準備

カレー大好きな兵庫の牛飼い田中一馬と、カレー大好きすぎてスパイス販売までしている北海道の電気屋の奥さん田中忍さん。忍さんは僕のお肉のお客さんでもあり、僕は忍さんのスパイスのファンでもあり。SNSを通じ、リアルでも何度も出会って、1年くらい前から一緒にカレーセットを販売しようって話をしていたのだ。その名も「タナカレー」。そのカレースパイスを詰めるために1700km離れた美幌町(ほぼロシア)に妻が行ってきたんだよな。今書いててもマジで意味が分かんない笑。

タナカレー完成に不可欠だったあるいちにちの話。1700㎞離れた所に住む友人と過ごした19時間。

タナカレー販売に向けて、ようでんへ行ってきました

これやるために行った感あるよね笑。

あ、この頃Keisukeokunoya✖️Fubicのリュックを買ったら、なんと奄美大島TheSCENEの宿泊券が当たったのだ。子供が生まれて10年目。これがきっかけで初めての家族旅行に行くことになったんだ。

放牧敬産牛肉「てるこ3」販売

1月のゆきひめ6の販売に続いて、2月は「てるこ3」の肉販売。正直「先月販売したばっかりだし売れないよなー。」と思っていたけど、販売10分で150人の方にご購入いただき、1時間での完売。開始1分で15人も決済してるし笑。すごいなーって、自分のことじゃないようにパソコンの画面見てました。
これだけ見ればすごく見えるのかもしれないけど、裏を返せば欲しいと思う方に届けられない零細肉屋の現状でもあるんだよね。そんな自分の力不足を感じながらも、今は喜んでもらえる姿が嬉しいです。

放牧敬産牛肉【てるこ3】完売です!!

3月

3月に入って早々、大阪府立農芸高校の子たちが来た。こんな視察は多いんだけど、この時の話がきっかけで自分たちで経産牛の肉にするまでの取り組みをスタートしたって報告を先日いただいたんだ。こういうのってすごく嬉しい。
ちなみに生徒も先生もみんなツイッターのフォローワーさん。だけど僕以外お互いのアカウントは知らないとかウケるわ笑。

タナカレー料理教室(シノズキッチン)&タナカレー販売

1700kmかけて北海道美幌町までカレースパイスを詰めに行った翌月、今度は美幌町から忍さんが来訪。タナカレーはレトルトではなく家庭で作る本格スパイスカレー。おまけに放牧敬産牛肉は硬いから料理の手間が少しかかる。そんなこともあってタナカレーの料理教室を開催することにしました。実は忍さんはカレースパイス販売だけではなく、全国で料理教室もされている電気屋の奥さんなのだ。

盛りだくさんで書ききれないから、詳細はブログみてください。。。

タナカレー販売とタナカレー料理教室のお知らせ

タナカレー教室(シノズキッチンin但馬)を開催しましたー!!

【1000食完売御礼】タナカレーを買ってくださった皆様ありがとうございます!!

こちらは忍さんのブログ

タナカレー教室が昨日無事終了しました。ご参加の皆様ありがとうございました!

【完売御礼】タナカレーを買ってくださった皆様ありがとうございます!

タナカレーを作ってくれた皆さんのツイートをご紹介します。

 

あ、そうそう。3/29は藤田和日郎原画展だったよね!!

大正区の焼肉たつみさんとの出会いもこの日だった。いつか一緒に何かしたいな。

ホルモンもお肉もオススメ!!大正区の「焼肉たつみ」に行ってきたよ!!

ちなみに激バズリした餌袋マンもこの時だったのだ笑。

餌袋マンって知ってますか?

4月

平成最後の雪が降った4月。

たなちくパーカー販売

2月のたなちくユニフォームから2ヶ月。ユニフォーム第二弾としてたなちくパーカーを作りました。もちろんProduce by Keisukeokunoya。1枚8,000円と高い洋服にもかかわらずたくさんの方が買ってくれた。肉だけじゃなく自分自身が商品なんだって、このことを通して僕は教えてもらった気がしてます。

TANATIKUパーカー作りました!!

牛舎建設スタート

思い立ったが吉日。4月は牛舎建設に向けて動き出した月でもあったな。

ここには書かないけど削蹄だって年間通してバリバリやってるよ。いちいち書かないけどね。。。って、、、パンティーーーーー!!

5月

牛も好きだけど、こういう時間が作りたくて牛飼いを始めたんだよ。

どっこいしょニッポンに掲載

かわぐちまさみさんによる食育の記事で田中畜産を掲載していただきました。今までいろんなメディアに載せていただいたけど、過去一番の良記事だと思ってます。

動物の命を食べるのは「かわいそう?」但馬牛を育てる田中畜産に学ぶ「食育」の本質〜どっこいしょニッポン

たなちくユニフォーム肉バージョン(白)完成!!

2月に完成したたなちくユニフォーム。なんと白も作っていただきました!!こちらは肉屋バージョン。こんな牛飼いいんのかよ!!

短パンフェス(in長野)に出店

そして5月のメインは長野県で行われた短パンフェスに兵庫の田中と北海道の田中のタナカレーでの出店。飲食経験が全くない中で飛び込んだフェスでした。すごい経験になった。250食のカレーを販売。

https://twitter.com/tanakakazuma/status/1133699440546525185?s=20

僕は留守番だったんだけどね。忍さんとアキーコと妻が頑張ってくれた。
良かったら忍さんのブログも見てね。

短パンフェスでタナカレーを食べてくださったみなさんにありがとう☆ツイッターのモーメント作りました。

6月

さあいよいよ令和元年度の放牧がスタート!!

令和元年度の放牧がスタートしましたー!!

放牧敬産牛肉トリップニソワーズの販売

僕が唯一お肉を卸す神戸のフランス地方料理MOMOKAにお願いして、今年も放牧敬産牛肉のホルモンでトリップニソワーズを作っていただきました。これが控えめに言ってマジでうまい。もちろん完売。安定の人気商品でした。

現代農業7月号掲載

細霧装置による暑熱対策についての記事が現代農業に掲載されました。現代農業への寄稿は4回目。これがきっかけで繋がった農家さんも多いんだよね。

ちなみにこっちはボツでした笑。

https://twitter.com/tanakakazuma/status/1136776485174296576?s=20

7月

牛飼いに夏休みなんてない!!なんてことはない。
子供が生まれて初めての家族旅行に行ってきました。もうね、ヤバすぎた。。
またみんなで来たい。もっと頑張って家族でもう一度旅行に行こうと思った夢のような3日間でした。

家族旅行に行ってきました!!ホテルTHE SCENEで体験した奄美大島の魅力。

理想肥育「秋福悠」の販売

もちろん遊んでばかりじゃない。7月は今までの放牧敬産牛肉とは違い、約3年飼育した但馬牛の理想肥育を自家割りして販売しました。今までの牛とはかけた経費も肉量も全く違う。「僕の肉のお客さんは放牧を楽しみについてきてくださるはずなんだ。おそらく今までのようには売れないだろう。。。」正直に言えばそう思ってた。でも、僕がしたいことは放牧のお肉じゃなくて、牛を通して喜んでもらうことだから。しっかり伝えて売ろうって思ったんだ。

秋福悠出荷します!!

肉になるということ

34ヶ月齢A4-7431.9kg

秋福悠の格付けをしてもらいました。

秋福悠のロースやばいっす。いよいよ精肉カットスタートだよ!!

全部位の解説ブログは保存版。

1頭の牛を部位ごとに楽しんでほしい。秋福悠のお肉販売スタートです!!

商品数は1100個。いざ販売を開始すると肥育牛1頭が2時間で完売という結果だった。正直何が起きたのかわからなかった。。

秋福悠のお肉完売しました!!即完売なんて一度だって思ったことはない。

僕は毎回お肉を販売するときはめちゃ緊張してる。それは肉に自信が有ろうが関係なく。自信のあるものと売れるってことは全くの別の話だから。

売れるってことは選んでもらうってこと。
但馬牛だとか神戸ビーフだとかちょっと長期肥育の35ヶ月齢とか小豆色だとか、そんなキーワードは世の中に腐るほど溢れてるし、選んでもらう理由にはならない。

今まで放牧の但馬牛の肉を12年販売してきた。これは日本のみならず世界でもうちだけの取り組みだ。正直そういった部分に魅力を感じてるお客さんが多いのも知ってた。でも、なんだろ、そんなの関係なかった。

僕だから。あつみだから。たなちくだから。
そう思ってくれる人がたくさんいてくれた。もちろんただ神戸ビーフ食べたいってお客さんもいるけどね笑。

緊張するんだ。人は飽きるから。それが当たり前だから。

毎日毎日SNSで僕が発信するのはそれが好きだから。毎日毎日自分の思うことや日常を全部ぶつけて、僕自身を見てもらう。売るためじゃなく好きな人と繋がるために。

そう思ってやってきたことが、少し形になってきた気がした。

欲張りなんだよね笑。

秋福悠の発送の時には新潟からアキーコも手伝いに来てくれた。いや、遊びにかな。。。どっちでもいいや。ありがとう。

全部が繋がってて後付けで先なんて分からなくて生きるって面白いと思う。

あ、そうそう。こういうことも大切。
僕は繁殖農家あっての神戸ビーフだと思ってるから、引き続き粘り強く但馬牛の未来を模索し続なきゃいけないと覚悟を決めてる。

8月

ちょっっ!!カツとかっ!!!8月なのにカツとか!!!

たなちくTシャツ販売

8月はたなちくユニフォーム、たなちくパーカーと続き、第三弾のたなちくTシャツの販売でした。

たなちくTシャツ販売します!!

牛飼いなのにね。なんと告知から締め切りの数日間でTシャツが70枚も売れた。(別途自分用に40枚買った笑)
こんなふうに僕が洋服の販売をすることができたのは短パン社長こと奥ノ谷圭祐さんのおかげに他ならない。僕のSNSの使い方もオクノヤさんを真似ての今がある。タナカレーだって短パン社長が繋いでくれた縁なんだよね。

そんな話は現在絶賛販売中のこの本にも書いていただいています。読んだことない方は是非読んでほしいな。

「いいね」を購入につなげる短パン社長の稼ぎ方

 

こんな熱い8月に熱い宮崎から全国ハイスクールサミットのために市長が挨拶にいらしてくれたんだよね。これには気合入った。

9月

あっという間に秋。9月から11月にかけては牛の品評会や共進会シーズンになる。削蹄が最も忙しくなる時期でもあるんだよね。だから遠征や肉販売なんかは自粛。とても手が回らない。そんな中でもやれることはいくらでもある。

香美町子牛品評会で去勢チャンピオン

畜産農家が子牛の出来を競う子牛品評会。去勢の部ではあったけど今年念願のチャンピオンを獲ることができた。メインは雌の部なので満足はしてないけど、一つの結果は残すことができたかなって思ってる。
ここ数年、親の管理から見直すことで強い子牛の生産ができるようになってきた。ネットでは派手に動いてるように見えるけど土台の子牛生産が全然ダメじゃ何の意味もないもんね。

いい雌も買えたよ。

基本的に僕は変わり者だ。僕の自分勝手と協調性の無さは一生治らないと思ってる。
でもその中でも「カズマだからしゃーないな笑」と言われるのと、「カズマは関わったらあかん笑」と言われるのでは全く自分が出来ることって変わってくる。何より面白くないよね。変わり者であっても、好きなことをしまくっても、周りと共に進む気持ちがあるのか。結局はそう言うとこなんだと思ってる。
畜産農家はともすれば一人の世界で完結しがちだ。でもこう言う場で顔を合わせ、話をし、牛を見比べて研鑽し、悔しい思いをしていく中で畜産って育まれるんじゃないのかなと思うんだよな。

牛の品評会は意味がないと思ってた

高値推移が続いていた子牛相場も、枝肉相場の低迷に合わせて下がりだした。

前年同期から21万円安。それでもまだまだ高値推移。但馬家畜市場9月子牛市

同じ時期に見に行った第20回美方郡産神戸ビーフ枝肉共励会では我が家生まれの牛がA5-10上位6頭に入る優良賞に選ばれていたけど、枝単価の低迷により赤字だったと後から聞きました。

子牛も肥育も市場から完全に抜け出すことは至難の技。だからこそ市場の中でいかに選ばれるかが大事。肉販売も同じで、選ばれる農家であり選ばれる肉屋であり選ばれる人であることが今後何より大切になると思ってる。

市場を否定するのではなく市場の他に売る力を持つこと。

あ、ちょっと真面目に語ってしまった。。。。

 

まあそんな感じで、共進会と削蹄まみれの合間を縫って

娘とダイビングしたり

キノコ採りに行ったり

ブラックジャックしたり

https://twitter.com/tanakakazuma/status/1173916393860816896?s=20

毎週水土は剣道見に行ったり

年パス使って水族館行ったり

9月も楽しく過ごしました。

肉バカの小池さんも来てくれたしね。

10月

2019年も残すところ3ヶ月!!正直言って既に体はボロボロ。でもまだまだ頑張るよ。

職人の辞め時とは

全国和牛ハイスクールサミット

10/2〜10/4の3日間は宮崎県小林市で行われた全国和牛ハイスクールサミットにパネラーとして参加してきました。

とにかくこのブログ読んでほしいな。

全国和牛ハイスクールサミットin小林

マジで最高のイベントだった。

この記事も是非読んでもらいたいです。

 

あとね、シマさんが天国に旅立ちました。
どう書いたらいいのかわからないけど、僕はまだ立ち直れてない。それくらいはいいよね。

シマさん

11月

年末感が出てきた11月。
来年さらに走るために税理士さんに入っていただくことにしました。

新牛舎完成!!

春から向かっていた新牛舎が完成っす!!
ここから更に基盤を固めて突き進もうと思う。

牛小屋ものがたり〜新牛舎建設の半年間〜

放牧敬産牛肉「ふるさとの1」カットスタート

冬に向けてふるさとの1の屠畜と精肉カットもスタート。

飼い方や哲学はそれぞれでも、畜産農家の目指すものは同じ方向だ。

事務所増設

更には子供が大きくなったこともあり、事務所兼自宅の事務所部分を増設。

投資販売投資。
そんなことをしているうちについに子牛の総平均が80万円台に入った。

枝肉相場、子牛相場が下がる中で僕ら畜産農家はどう動くべきか。(但馬牛11月子牛市)

牛舎増築と増頭、そして子牛相場の下落。

2020年は今年以上にシビアな経営と管理が求められることは間違いない。

でもちょっとそういう状況も楽しそうな自分がいるんだよな。

12月

放牧敬産牛肉「ふるさとの1」販売

あっという間に2019年も最終月です。

今年もクリスマスにローストビーフ用が間に合わない気配がプンプン。。。そのため第一弾として「ふるさとの1」のモモとウデをブロックにカットし、ローストビーフ用のみ先行販売することにしました。

放牧敬産牛肉「ふるさとの1 」ローストビーフ用ブロック販売のお知らせ

ローストビーフブロック80個は5分で完売。

【第一弾】ふるさとの1 ローストビーフブロック完売しました!

本当に1年通してたくさんのお客さんに支えてもらったなと、こうやって振り返ってみると強く感じます。

 

そんな中で但馬家畜市場12月子牛市は近年ないほどの大幅な下落。いよいよ但馬牛の子牛バブルの終わりが見えてきた感じがする。

但馬牛子牛バブルが終焉。今まで通りなんて幻想なんだ。但馬家畜市場12月子牛市。

2020年に向けて

子牛価格が下がる中、僕の周りでは少しずつ重い空気が出てきている。でもそれはそれなんだよな。どうしようもないことなんだよ。

市場の相場だけじゃない。お肉販売だって同じことだ。
今までやってきたことも同じように続いていくなんて思ったことは一度もない。

大切なものを大切にする。

牛飼いを始めた時から大切にしている言葉。出来ていないことも多いけどね笑。

家族であったり繋がりであったり自分の体だってそうだ。

その上で僕は、自分の「楽しそうだな」って気持ちをずっと大切にしていきたいと思う。
何をするかはその時に決める。お気楽に見えるかもだけど、それくらいの覚悟を持って2020年も変わらずに進むから。

最後にこの間書いたブログの一文を貼り付けて2019年のブログ締めとします。

お世話になった方の訃報を聞いた。

僕と近い歳で、めちゃくちゃ仕事に情熱を持ち、働きすぎなくらい働いて、人に優しく、謙虚で、家族思いで。。
僕の削蹄のお客さんでもあった。

未熟な僕に対して削蹄料金も相場の倍額をご提示頂き、技術だけではなく人として認めてくださった人だった。

近年削蹄のスケジュールが合わず、連絡しなきゃ連絡しなきゃと思いながらも牧場に行けてなかった。今更なんだけど後悔しかない。

出会いのきっかけは僕のブログだった。

低体温の子牛を風呂に入れて蘇生させるってやつで、それを読んで子牛の命が助かったんだと、ずっと恩義を感じていたんだと、初めて会った時に言っていただいたんだよ。

こんなことブログに書くことじゃないのかもしれないけど。なんか「ブログには」書いておきたかった。

僕は畜産農家の中では異様なくらい発信をしている。
繁殖農家なのに肉も売り、服も売り、グラスフェッドをやりながも理想肥育もする。

今日も信頼してる方から「お前は発信している分、絶対に叩かれる。」と心配して声かけていただいた。

ありがたいし、本当にその通りだと思う。

ただ僕はずっとこう思ってる。

目立たないようにと自分を押し殺すのって、僕にとっては叩かれてるのと一緒なんだよね。

分相応って言葉は好きだ。
でもそれは人に言われるもんじゃないと思ってる。

自分の発信を通して僕は本当にたくさんの大切な人と出会うことができた。

見つけてくれて、繋がってくれて、信頼してくれてありがとうございますと、届かないけど伝えたいな。
これを見てくれてる大切な人にも。

2020年もよろしくお願いします。

 

田中畜産 田中一馬

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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