田中一馬ブログ

但馬牛子牛バブルが終焉。今まで通りなんて幻想なんだ。但馬家畜市場12月子牛市。

但馬家畜市場12月子牛市でした。

我が家からは2頭出荷。

そのうち1頭は4年前に買った丸宮土井産子の初産の初産。
雌が生まれたら全部残してたからね。ようやく出荷できた。

当時は「但馬牛の原産地である美方郡で牛を飼っていながら郡外産の丸宮土井を導入するなんて!!」と散々叩かれた。今日も他地域の子たちが「大丈夫なんすか?」なんて聞いてきたもんな。だけどね、今回出荷して表立った批判なんて一つもなかった。

だからと言って「慣習なんてそんなもんだよ。」という気はない。歴史あっての今。その上で言われないだけのことをすればいいと思ってやってきた。陰口は意見じゃないから知らん。

今年に入り同じ地域の若い子たちも当たり前のように美方郡外の繁殖素牛を買うようになってきた。

今まで通りの慣習が今まで通り続くというのは幻想なのだ。

数年続いた但馬牛の子牛バブルもパンっと弾けた。

但馬家畜市場12月子牛市

雌 165頭 最高1,762,200円 最低67,100円 平均860,533円 前年同期比144,258円安 先月比51,870円安

去勢 187頭 最高1,082,400円 最低105,600円 平均800,606円 前年同期比324,818円安先月比70,309円安

総平均828,698円(前年同期242,855円安

先月に続き大幅な下落。

枝相場が下がってるから当たり前なのかもしれない。全国子牛相場で独壇場だった但馬牛の子牛相場も全国平均ほどに落ち着いた。でも来月はさらに下げるだろなと思う。

繁殖農家って子牛を売るのが仕事なんだけど、「商売」と「改良」の両輪を担う仕事なんだと思っている。

・お客さんが欲しがる売れ筋の子牛。
・売りにくいけど品種を維持するために必要な遺伝子の保存と改良。

このどちらも面も網羅しているからこそ『繁殖』農家なんだと僕は思ってる。
兵庫県内だけで育種改良する但馬牛であればなおさらだ。

何でもかんでも牛が高いと現状に甘んじてしまう。今は「販売」も「改良」も中途半端。
子牛価格が高騰しているうちにその両輪を美方郡という地域内で進めたかったけど、僕の力不足だった。

今後子牛が安くなるにつれ、ますます「改良」は後手に回り、「販売」にウエイトが置かれるようになるだろうな。

だからこそ僕は過去の慣習に縛られず、ニーズにあった子牛を生産し、しっかり儲けて、改良にも力を入れれるようにしなくてはと思ってる。

それは田中畜産としてもだし、美方郡育種組合の理事としてもそう思ってる。

僕のブログやSNSを見てるのは若い子たちだと思うからこんなこと書いてんだよ。
子牛相場が下がってきた今、もう一度考えてみて欲しい
「自分たちが今後牛飼いしていくためにどうしたらいいのか」ってことを。

年寄りは頭が硬いとみんなは言うけど、思考停止してる若者の方が僕は重症だと思ってるよ。もちろん考えて挑戦してる若い子も知ってるけどね。

牛の価格もピンキリ、牛にかける意識もピンキリだ。

さあ、どうする?

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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