田中一馬ブログ

牛小屋ものがたり〜新牛舎建設の半年間〜

新しい牛舎が建ちました。

 

僕が現在使っている牛舎は722㎡。一方で今回建てた新牛舎は230㎡。
畜産クラスター事業など国の補助事業を使い500㎡サイズの牛舎を建てる農家が増えてきた中で、今回建てたのはその半分くらいの小さな牛舎です。

正直土地があれば大きなものを建てたいという気持ちもあった。
ただ、現時点で土地の絡みや資金繰り、自分のやりたい牛飼いの形を考えた時、今のタイミングでは補助事業は使わずに借り入れと自己資金で万能型の牛舎を建てる選択を取ることにした。牛の値段が下がって来たとこだけどね笑。それはそれ。

230㎡あれば親子合わせて40頭くらいの牛を飼育することができる。でも今回は15〜20頭しか入らない作りにした。増頭メインではなくロスを無くす牛舎だ。

確かに牛の数を入れる方が売上は上がる。ただ、産室、育成マス、肥育はもとより、事故や病気で隔離する様な牛が出た時など、臨機応変に対応できる牛舎が今の経営の中で必要だと思った。肥育も面白くなって来た事もある。

削蹄師として様々な牛舎を見ることのできる環境の中で、自分が今牛舎を建てるにはどんな形がいいかってことはいつも頭には置いていた。その中で大先輩の兄弟子が建てられた育成牛舎が今の僕が求めているものに最も近かった。
今回ご好意で設計図をお借りし、それをベースに新しい牛舎を作らせていただくことにしました。

牛舎の構造はシンプル。

牛の入るスペースは3m×6mが5マス。両面餌箱にし、3m×3mの単房にもできるように脱着式の仕切り柵も入れる事にした。

仕切り柵はこんな感じね。

模倣と言っても完コピではない。給水施設、餌箱の間隔、ミスト、導線、仕切り柵など、細かい部分を自分の思いに合わせていく。
その中で最もこだわったのが屋根だ。合板とアルミシートと垂木とガルバの4層で、夏場の暑熱対策に重点を置いた設計にした。この辺りはまた別途ブログにしますね。

では牛舎が建つまでの過程をツイートでどうぞ!!

牛小屋ものがたり

牛舎を建てることを決めたのは今年の4月。十数年ぶりでドキドキしたけど決めたら動くだけ。とにかく年内には牛を入れると決めていました。

僕の牛舎建設の基本は方眼紙。
何枚描いても数百円のコストだもん笑。何より書くことでイメージもできるしね。どんな良い牛舎を模倣をしても、この工程を飛ばしてロクなもんはできないって思ってる。今回は妻と一緒に考える楽しさもありました。

自分一人で考えず多くの諸先輩の力も借りることも今の僕だから出来たこと。人の力を借りることも大切なことです。

この時点で既に建てていただく工務店は決めていました。牛舎建設の実績が豊富で社長さんが知り合いだった西村工務店。実績も繋がりも工務店選びでは大切なポイントだと思っています。

5月、測量開始。

早々に図面も完成。今回はスピード重視だからね。

8月には工事開始。

1ヶ月で造成と基礎が完成。

さあ、いよいよ建て方やで!!

内装に入るといよいよ完成も間近です!!

って、ツイート多ーーーーーーーー!!笑

特に後半から妻のツイートが増えた。今使ってる牛舎は結婚前に建てたもんね。楽しみにしてくれてるのが伝わってきて嬉しい。

構想から7ヶ月。
いよいよ牛を入れます!!

という感じで感じで新牛舎は完成です。

詳細はYouTubeで解説してるのでそちらも見てみてね。(チャンネル登録もよろしくです笑)

こんなふうに書くと「牛小屋」って簡単に建つ感じがするかもしれない。

確かに毎年牛舎を建てる凄い畜産農家さんはいる。でも230㎡の牛舎であっても新築の家が1軒建つくらいの資金がいる。そこに入れる牛の導入資金や運転資金もある。僕は12年かかった。

実は当初は僕の見積もりが甘く建設を断念することも考えてました。12年前に僕が建てた時とは情勢も変わり、建築単価も比べ物にならないくらいに跳ね上がっていた。1年待って補助事業を使う選択もあったし、相見積もりで安い業者を探す選択肢もあった。

でも無理も言いながらこのまま進めることにしました。

何が正解かなんて誰にも分からない。大切なことは決めること。そして行動することで、正解を作っていくしかないんだもの。

さあ、引き続き頑張ります。

西村工務店の皆様、関わってくれた職人の皆様、改めてありがとうございます。
まずはこの牛舎が正解だったと証明していくよ。

やんでーーーー!!

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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