田中一馬ブログ

飼い方や哲学はそれぞれでも、畜産農家の目指すものは同じ方向だ。

本日放牧場から全ての牛を下山させました。
いよいよ今年も放牧敬産牛肉のシーズンがスタートです!! 

はるか(左)とふるさとの1(右)

『放牧敬産牛肉』とは、但馬牛の母牛を屠畜前半年間、放牧だけで仕上げたお肉です。

一般的な肉牛とは真逆の飼い方。

12年前に生産を始めた頃は「絶対美味くないからやめとけ!」とか、屠場で「病畜か?」とか、よく言われた。まあ、痩せてたからね笑。

でも今は別に言われても気にしない。肉の味に自信もあるし、たくさんのお客さんが楽しみに待っててくれてる。それ以上の理由は必要無いのだ。そもそもそんなことを言われることがなくなった。

それは「一馬には何言っても仕方ない(苦笑)」ってのもあるとは思うけど笑、それ以前にこの世界にどっぷり浸かって生きているからだと思ってる。
仲間だから言われる事は言われる。でも信念を持ってやることには、意見は違えども言われない。そういうことだと思ってる。

畜産あるある、いや、農業あるあるかな。放牧や自然栽培といったキーワードは一部の消費者に異常なほどウケがいい。その一方では同業者にめちゃくちゃウケが悪く、お客さんはついてきても業界では孤立してるケースってマジで多いのだ。
意見の対立や思想の違いは当たり前。でも、孤立するって何かがズレているって思うんだ。手法の違いで分断なんてあり得ない。

飼い方や哲学はそれぞれでも、畜産農家の目指すものは同じ方向のはずだもの。美味しいって、買ってくれた人が笑顔で豊かな気持ちになってくれること。みんなはそこを目指してんだろって思ってる。

だから僕は別に放牧牛肉にこだわらない。

年明けには自分の思う但馬牛での理想肥育も出す。

その上で但馬牛の放牧敬産牛肉にも自信と信念を持っている。

やればやるほど何にも矛盾していない。そう思うんだよね。

そんな今年の放牧敬産牛肉は「ふるさとの1」。1頭だけです。

本当はもっと出す予定だったんだけど、牛舎新築もあって、他の牛はもう少し繁殖牛として頑張ってもらうことにしました。

ふるさとの1は明日屠畜。

今日改めて牛を見て、これで良いと思った。

美味しいお肉になると思う。

楽しみにしててほしいな。

ありがとうね。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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