田中一馬ブログ

労災に入ろう

意外と牛飼いで労災加入されていない方が多いので今日は労災保険について書きます。

労働災害保険(以下労災)とは労働者を保護するために作られた保険です。

一般的に個人事業主は「労働者」に当たらないため労災に加入する事が出来ません。

その為、牛飼いの仲間内でも労災については意識の低い現状があると感じています。

【国民健康保険だけでは何かあった時困る。だから民間の保険にも入る。】

確かにそれも大切なことです。

しかし、それだけではあまりに心許ない。

いや、そもそも労災とは民間の保険とは別格なのです。

民間の保険を否定するわけではありません。順番が違うのです。

国民健康保険→民間の保険→労災

ではなく、

国民健康保険→労災→民間

が健全な順番です。

労災は非常に優れた保険制度です。

農業者の場合、個人事業主であっても『業務の実情や災害の発生状況などから見て労働者に準じて保護する事が適当である』という理由で労災に任意加入することができます。

これを『農業者のための特別加入制度』と言います。

労災は業務中の事故に対応した保険で、簡単にいえば3つの大きな保障があります。

①必要な治療が無料で受けられます。

国民健康保険は3割負担ですが、労災は全額見てくれます。

大きな業務上の事故の際にはお金を気にせず安心して治療を受ける事が出来ます。

②休業補償がある。

労災に加入する際、まず給与基礎日額を選びます。

大きな事故をして労働が出来なくなった時は、この給与基礎日額を元に休業補償を受ける事が出来ます。

給与基礎日額は労災の給付額を算定する基礎となるもので3,500円~25,000円まで自分で決めることができます。

参考までに給与基礎日額が3,500円で掛け金は年間11,493円、25,000円の場合の掛け金は82,125円です。

僕は給与基礎日額8,000円で年間26,280円の掛け金を払っています。

③事故で死亡した場合、給与基礎日額に応じて遺族に「年金」が支払われる。

例えば僕が牛に踏まれて死亡した場合。

遺族は妻子合わせて4人。給与基礎日額は8,000円。

(遺族が1人の場合基礎日額の153日分、2人の場合201日分、3人の場合223日分、4人の場合245日分が支給されます)

8,000円×245日=1,960,000円が年金として【毎年】遺族に支給されます。

その他にも死亡した場合特別支給金として300万円が出たり、葬祭料(約60万円)や障害が残った時の年金まであります。

僕ら牛飼いは良く言えば社長。

しかし、実際は零細な個人事業の場合がほとんどです。

後ろ盾なんて何にもない。

そして、いくら慣れていても生き物や機械相手の危険を伴う仕事。

だからこそ自分のため、家族のために備えておかなくてはいけないと思います。

正直、僕はの保険の事は良く分かりません。

ただ労災は入れるなら入るべきだと思います。

僕も何度かお世話になりました。

※労災に加入するために特別加入団体として承認されている団体(JA、県中央会など)に申し込む必要があります。

※労災についてのお問い合わせは地元の労働基準監督署まで。

(『こちら』から農業者のための特別加入制度の資料がPDFで見られます。)

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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