NEW
最終更新日2025.12.18 18:41
「このお店と一緒に、食べてくれる方を喜ばせたい。」なんよな
妻との結婚記念のお祝いに、大阪の希々さんに行ってきました。
夫婦でずっと行きたかったお店。
「子供も牛もいるし片道3時間のディナーは難しいなー。。。」って、3年くらいずっと行く行く詐欺で終わってた。
でもこの3年間で子供達も大きくなって、今年から入ってくれたスタッフの頑張りもあって、渾身の但馬敬産牛【ふるさとひさ】の骨付きロースを使って頂くご縁もあってさ。
結婚して18年で初めて子供に留守番を任せて二人でデートをしてきました。
本当に素敵なお店だったな。
そして改めてふるさとひさは、ずば抜けた経産牛だったなと思った。
もちろん希々さんでの熟成や調理があっての事なんだけどね。 何より同じカウンターでコースを食べていたお客さんがふるさとひさのヘレを食べられた時、目頭押さえ、しばらく黙って、「美味っ。。。。。。」って小声で言ってくれたのを横目で見てさ。それがめちゃくちゃ嬉しかった。

僕は繁殖農家がベースだ。子牛を売るのが仕事。食べる人の顔は基本見えない。
ただ、我が家は肥育もして精肉販売もするしSNSで反応もいただけるから、牛を喜んでいただけてる実感は常に持っている。 でもね、こんな感じで僕のことを知らない人が純粋に言葉を一瞬失って、美味しいって言ってくれるのはめちゃくちゃ新鮮だった。本当に幸せなことだなと思った。
商売である以上「売り先」ってめちゃくちゃ大事だと思ってる。でもそれは「このお店で扱ってもらいたい」ではなくて、「このお店と一緒に食べてくれる方を喜ばせたい」なんよな。本当にそう思うし、そんな大好きなお店が僕には数軒だけある。お店と牛を繋いでくれる肉卸さんもいる。 大きなことは出来ないけどね、大事だと自分が思うことはやっていきたい。 そんなことを思った結婚記念デートでした。

でもここだけの話、一番本当に思ったことは、妻と結婚して良かったなってことです。
惚気てごめんなさい。
