田中一馬ブログ

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「このお店と一緒に、食べてくれる方を喜ばせたい。」なんよな

妻との結婚記念のお祝いに、大阪の希々さんに行ってきました。
夫婦でずっと行きたかったお店。
「子供も牛もいるし片道3時間のディナーは難しいなー。。。」って、3年くらいずっと行く行く詐欺で終わってた。

でもこの3年間で子供達も大きくなって、今年から入ってくれたスタッフの頑張りもあって、渾身の但馬敬産牛【ふるさとひさ】の骨付きロースを使って頂くご縁もあってさ。
結婚して18年で初めて子供に留守番を任せて二人でデートをしてきました。
本当に素敵なお店だったな。

そして改めてふるさとひさは、ずば抜けた経産牛だったなと思った。
もちろん希々さんでの熟成や調理があっての事なんだけどね。 何より同じカウンターでコースを食べていたお客さんがふるさとひさのヘレを食べられた時、目頭押さえ、しばらく黙って、「美味っ。。。。。。」って小声で言ってくれたのを横目で見てさ。それがめちゃくちゃ嬉しかった。

僕は繁殖農家がベースだ。子牛を売るのが仕事。食べる人の顔は基本見えない。

ただ、我が家は肥育もして精肉販売もするしSNSで反応もいただけるから、牛を喜んでいただけてる実感は常に持っている。 でもね、こんな感じで僕のことを知らない人が純粋に言葉を一瞬失って、美味しいって言ってくれるのはめちゃくちゃ新鮮だった。本当に幸せなことだなと思った。

商売である以上「売り先」ってめちゃくちゃ大事だと思ってる。でもそれは「このお店で扱ってもらいたい」ではなくて、「このお店と一緒に食べてくれる方を喜ばせたい」なんよな。本当にそう思うし、そんな大好きなお店が僕には数軒だけある。お店と牛を繋いでくれる肉卸さんもいる。 大きなことは出来ないけどね、大事だと自分が思うことはやっていきたい。 そんなことを思った結婚記念デートでした。

でもここだけの話、一番本当に思ったことは、妻と結婚して良かったなってことです。

惚気てごめんなさい。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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