田中一馬ブログ

牛だって恋してる。

こんにちは。

但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

2月14日はバレンタインデーですね!!

僕が初めてチョコを貰ったのは小学校6年生の時。

そこから22歳まで、ひとつもチョコをもらえなかった話は、、、どうでもいいですね。

今年は妻からモンガトウさんのチョコをもらいました!!

恋って何だろう

突然ですが、『恋』って何だと思いますか?

ほとんどの方が恋愛を経験されたことがあると思います。

「恋は表面的、愛は深さ」「恋は下心、愛は真心」などなど。

恋と愛の話って、昔から文学、芸術、哲学、世間話とずっと尽きないテーマです。

岩波国語辞典(第7版)によれば

【恋】異性に愛情を寄せること、その心。恋愛。

とあります。

 

『異性に愛情を寄せること。』

これを恋というのなら、牛にだって恋はあると思うんだよね。

 

 

 

動物にとって愛とは『種を守る本能』、恋とは『種を残す本能』

産まれた子牛に対する母牛の姿を見ていると、これって「種を守るための本能なんだな」って実感することが多いです。

お産の時に角をむけて人に向かってくる牛、自分の子に乳を飲ませても他の子が来たら蹴り倒す牛、離乳をした時に叫ぶように鳴く親子の姿。

これら全てが牛なりの愛情なんだと僕は思います

本能と愛情って別のもののような気がするかもしれない。

でもその姿はやっぱり、愛以外の何物でもないと思うんだよね。

 

同じように、牛にとって恋とは「種を残す本能」です。

うん。

う、うん。

 

 

はい。

ストレートっす!!!

 

 

牛の恋、ストレートっす!!!!

 

 

 

 

牛たちの恋愛事情

そんな牛達ですが、なかなかストレートに思いを馳せられない事情があります。

現在国内で飼われている99%の牛たちが、凍結精液による人工授精。

牛同士のコミュニケーションはほぼ皆無です。

人工授精って、なんだかかわいそうに見えますよね。。。

でもね、もともとは大正時代に大流行したトリコモナス病(性病)の発見がきっかけ。

但馬牛物語(兵庫県畜産会・昭和54年刊行)によると、当時原因不明の不受胎や流産が多発拡散しており、畜種間に大恐慌を来たしていたと書いてあります。

この病気を防ぐため、各地で和牛の人工授精が採用されるようになりました。

精液は液体窒素の入ったボンベで保管されています。

ストローにはどの牛の精液かわかるように名前が。

 

この人工授精に使われる精液は、全体の3%にも満たないエリート種雄牛のみ。

9割以上の雄牛は去勢されます。

 

去勢牛された牛と違って、男性ホルモン全開の雄牛は迫力ハンパない。。。

 

削蹄の時も緊張で手が震えそうになる。

 

でもね、そんなモテモテエリートのお相手は、

 

 

 

 

 

お相手は。。。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロボ(偽牝台)です!!!

 

電動式です!!!

 

 

上下します!!!

 

擬人化だって分かった上で、やっぱ牛の恋は切ないねって思う僕です。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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