最終更新日2019.1.8 16:21
幼少期の牛の思い出は一生残る宝物。
こんにちは。
田中畜産の田中一馬です。
僕が小さかったころ。
お盆と正月に田舎に帰れば、必ず婆ちゃんちの近所にある牛小屋に行っていた。
家では動物が飼えなかったから、生き物に対する憧れはすごく強く、その中で牛というのは特別な生き物だった。
子供心に覚えているのは牛の大きさではない。
その頃の牛小屋は暗くって、明るい野外から牛舎に入ると目を凝らさなきゃ牛の姿なんて見えない。
だから小さい頃の牛の記憶って実はあんまりない。
ただ薄暗い牛舎の中でぼんやりと大きな動物の姿があったと記憶している。
僕が鮮明に覚えているのは牛ではなく牛小屋の臭い。
これだけは忘れることができない。
くさいとかそんなんじゃない。
うまく言えないけれど、この臭いを思い出すだけで、僕は今でも胸が高鳴る。
牛は食べるもので糞のにおいが違う。
輸入された草でなく、そこらへんに生えている野乾草を食べた牛の糞は独特の匂いがある。
ヨモギやドクダミなど、様々なにおいの強い草も食べているから当然といえば当然で、僕の牛舎とは全く違うにおいがする。
この牛と、野乾草とワラ、糞の混合したにおいが、小さかった僕の脳みそを刺激した。
においの中には暗がりでのドキドキ感や、牛の息づかい、ドラム缶のエサ箱、立てかけられた野乾草、狭い通路と首を出す牛の姿。
そんな思い出の全てが詰まっている。
今でも削蹄などで少頭飼いの牛舎へ行くと、この臭いに出会えるときがある。
それだけで満たされるし、興奮してしまう。。。
一般の方だと獣臭いって鼻をつまんでしまうかも知れない。
だけど、僕にとっては一生褪せることのないにおいなんです。
今はこの牛小屋には牛はいない。
ここで牛を飼っていたおじさんはすでに他界されていたと最近知った。
僕は死ぬまでこのにおいを忘れることはないと思う。
いつか僕も、誰かの心に残るにおいを残すことが出来るんだろうか。
そんなことを思い出した今日です。
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