田中一馬ブログ

公の場で意見を出し続けるということ

令和元年度香美町和牛振興会通常総会

香美町和牛振興会の通常総会でした。

和牛振興会は町内全ての畜産農家が所属する組織。

以前は農家同士の交流や技術研鑽の場として機能していたけど、昔から見たら出席者は半分以下。農家数も激減。地域で生きる農家の集まりから各個人経営者へと認識が変わる中でこういった和牛振興会の意義も薄れて来ている。

ただ畜産農家の総意を集める場としては唯一の機関。
今や議論すらされない美方郡の閉鎖育種も「農家の総意」として行っているという以上、こういう場で意見を出し続けることは大切なことだと思っている。

と言いつつも3年前から何も変わらない現状は僕の力不足以外の何者でもないね。

この記事からもう3年半が経った。

優れたものや精査されたものが残るのではなく、誰も声を上げないからそのままで進む。

それも総意だ。

でもその環境って間違いなく澱むし、危機感を持った力のある農家は見切りをつけて離れていく。それが現状だと思う。

令和元年度事業説明会

香美町和牛振興会の総会が終わると、続いて関係機関の事業説明が行われる。

町、JA、県、畜産試験場、農業改良普及センター、家畜保健所などなど。

補助金や制度改正、各機関の今年度の取り組みなどの話が出る。

 

僕らは農家だ。

農家といえば収益性が低く零細で、だからこそ補助金があり、如何にそれを優位に使うか、いかに声をまとめて行政に要望を出すか、そんな昭和な感覚の人もいるんじゃないのかな。

経営は自己責任。
意見を出すっていうのは依存じゃないのだ。
なんか少し選挙に似ているね。

 

今回僕が出した意見は4つ。

全て兵庫県に対してでした。

①需要拡大に向けて県立牧場公園(但馬牛博物館)や神戸ビーフ館を利用した情報発信力の強化をするとあるが、現在牧場公園では記名するだけで牛舎や牛の見学ができ、直接牛に触れるような状況である。但馬牛は兵庫県内の閉鎖育種で成り立っている以上、一度でも県内で口蹄疫が出ると壊滅的な状況になる。当初は観光牧場としてのスタートだったかもしれないが県の施設が率先して不特定多数の観光客と牛との接点を作るのは防疫に関する感覚が緩いのではないか?牧場公園には但馬牛博物館という全国屈指の牛の博物館がある。但馬牛を知ってもらうには博物館を使うべきで牛に触れ合える環境は要望があっても必要はない。牛に触れ合えば肉の需要が伸びるのか?情報発信というならまずは今あるツイッターのアカウントで毎日発信すればいい。

②神戸ビーフの増産のため「受精卵移植による素牛の生産拡大を酪農家を中心に行い、事故防止対策等による生産率向上の取り組みの支援を県が行う」とあるが、牛白血病についての指導は行っているのか?確かに酪農家が但馬牛を飼う際に管理の違いによる事故は多い。ただ、その指導以前に牛白血病の蔓延を防ぐ指導が先だ。県内で全農家が積み立てをし、和牛繁殖農家に全頭検査を促しながらBLの正常化を目標にしているのであれば酪農家への白血病の指導は必須事項だ。

③種雄牛を作るための指定交配には雄判別精液を使って欲しい。特に市場価値の低い熊波系などで雄を作りたいならそれをすべき。結果的に農家の負担も減り改良も早まる。

④ゲノム育種価の活用に積極的に取り組んで欲しい。今使っている育種価も兵庫県は全国に大きく遅れをとってのスタートだった。育種価が牛の全てではないが今後ゲノム育種価は主流になる。準備だけはしていくべきだ。

って読んでる人は何言ってるのかわかんないかもね。

ただ、こう言った公の場で提議していくことは大切だと思ってる。

マジでめんどくさいけど。

農業は自分の経営だけでは成り立たない。
行政や補助金をアテにするとかそういう話ではなくね。

その上で力一杯、個人プレーをすればいいのだ。

備忘録としてブログにした。
さあこの1年でどう変わるのかな。。。

ということで自分の経営しっかりやります。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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