田中一馬ブログ

グラスフェッドとグレインフェッドの肉質の違いって分かりますか?

グラスフェッドビーフ牧草飼育という言葉をここ数年でよく耳にするようになった

オーガニックのレストランや食に関心の高い層で今流行りの牛肉だ

このグラスフェッドに対するものとしてグレインフェッドビーフ穀物飼育がある

グラスフェッドやグレインフェッドとは牛の飼い方

牛肉の味や機能的成分は与える餌で変化します

そう考えるとグラスフェッドグレイン穀物フェッドという肉の分類は食べる人にとってわかりやすい分け方だと思う

ただ牛肉って2つに分類できるほど単純じゃないのも事実なんです

グラスフェッドとグレインフェッドの境界線

牛は草食動物です

基本的には草しか食べない

だからかな牧草飼育と表記されるグラスフェッドが自然な飼い方という人は意外に多い

意外に知られていないのですが国内で飼育される牛の餌は全て植物由来のものしか与えることができません(哺乳期の代用乳は除く。)

その中で実や穂などデンプンが餌のメインを占める飼い方をグレインフェッド

茎や葉など繊維がメインとなるものをグラスフェッドと呼んでいます

グラスフェッド)、グレインフェッド どちらも但馬牛

どちらも植物を食べているのですが実と葉では成分が違うため肉や乳の成分も違います

実際にグラスフェッド・グレインフェッドそれぞれの牛肉を食べると明確な味の違いがある

ただグレインフェッドと言っても葉や茎の部分を食べないわけではありません

繊維が無いと牛は消化器官に障害を起こしてしまう

一方でグラスフェッドも葉や茎の部分だけを食べてるかと言えばそうではない

穂や実のついた牧草もとして与えられる

それぞれは対極にあるものではなく割合の話

グラスフェッドとグレインフェッドの明確な境界線は誰も引くことができないあやふやなものなんです

品種による肉の違い

各言う僕も以前グラスフェッドに憧れて牛肉を生産していました

元気という但馬牛の去勢牛

生まれてから一切穀物飼料を与えず春から秋は山で放牧冬は牛舎でチモシーという牧草だけを給与して飼っていました

1か月齢の

 

45か月齢の

そんなことをすると肉が臭くなる。」

わざわざ但馬牛でやる意味がない。」

いろいろな助言をいただきましたがやりたいと思ったことはやらないといられない性格

とりあえず5年近くかけてやってみました

ブログ放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛「夢その6牛肉編③・完結』)

そのお肉がこちら

但馬牛のグラスフェッド48ヶ月齢・リブロース

但馬牛元気のグラスフェッド60ヶ月齢・サーロイン

穀物主体のグレインフェッドに比べて見劣りはしますが普通にサシが入っています

脂もくどくなくコクのある力強い味

正直こんなお肉になるとは想像もしていませんでした

一方こちらは島根県の奥出雲牧場のブラウンスイス種のグラスフェッドビーフ

SNSで販売を知って即購入したお肉です

ブラウンスイス種のグラスフェッド7歳・リブロース

ブラウンスイス種のグラスフェッド7歳・サーロイン

見ただけで違うのがわかります

どちらも同じグラスフェッドビーフ

しかし見た目肉のキメサシの入り具合香り何もかもが全く別の肉だった

その時に思いました

牛肉ってそんな単純なものじゃないって

牛肉の味に餌の内容は大きく影響する

これは間違いない

しかしその餌の種類は多様で一つとして同じ味の牛などいません

そしてそれ以上に大きいのが品種の差

だから残念ながらグラスフェッド「グレインフェッドというくくり方では肉質など想像もできない

アバウトすぎるから

訳がわからなくなるくらい牛肉って深くて面白い

グラスフェッドとグレインフェッドの違いを知るには

じゃあ一体何を基準にして肉を買えばいいんだよ!!

そんな声が聞こえてきそうですね

基本的には好きなお肉を買えばいいと思う

ただもう少しお肉を深く楽しみたいなら以下の点に注意してみてください

・生産地や生産者は見えているか

・牛の品種は何なのか

・どのくらいの月齢を飼っているのか

・去勢なのかメスなのか

・部位はどこなのか

これがわかるだけで自分の中での肉の基準ができてきます

基準ができるといろいろな要因を加味したグラスフェッドとグレインフェッドの違いも分かるようになってくる

そして最終的には自分の好みのお肉と出会うことができるようになります

ただのグラスフェッドではなく「どんなグラスフェッドなのか?

ただのグレインフェッドではなく「どんなグレインフェッドなのか?

肉のことは肉のプロに

安易なキャッチに踊らされず信頼できるお肉屋さんから買うのことがお肉を楽しむ一番近道だと思います

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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