最終更新日2019.1.8 11:37
我が家で牛肉カットをする時になくてはならないもの〜片刃包丁と森安さんの本〜
こんばんは!
兵庫県の但馬牛繁殖農家・精肉販売をしております、田中畜産あつみです。
仕事から帰ってきたら、大好きな甲本ヒロトの対談雑誌がアマゾンから届いていてテンション高めです。ウハウハです!
このノリのままお肉カットへ、とも思ってましたが、昨日から削蹄のため主人不在の田中畜産です。
そんな訳で、終日牛舎でお仕事をしていました。
お肉カットへも行きたかったな・・・・
でも、ここでもやれることがあります!
それは、予習・復習と、道具のお手入れです!!
自分たちで精肉もやってみよう、となった時。
精肉店で3年ほど修行してから牛飼いになった子が地元にいたので、その方に一通り教えていただき、動画も撮って何度も見ました。
(Y君その節は本当にありがとう。とっても助かりました!!!)
それとは別に、本も何冊も見てみましたが、これが一番わかりやすかったのです。
(これじゃないとカットできませんでした)
森安常義 著「改訂 牛肉」
これはですね、この本単品で読むと、何を書いてあるのか全くわからない本なのですが(笑)
お肉カットを始めると、魅力を最大に発揮します。
「あれ?結局ここはどう切ったら良いの?」
という細かい疑問を、ちょうどそのシーンの写真をつけながら解説してあるのです。
まさに、痒いところに手が届くような感じ!
著者の森安さんは、元々神戸の百貨店の精肉販売所で長年務めておられた方です。
(今は東京で自分のお店を持っておられます)
その経験を生かした説明は、素晴らしいなぁと。
だって、素人の私でも「あ、なるほど!」と、お肉の構造を理解できてしまうんですから!
わからない人に教えるのはかなり難しいですから。
我が家にはなくてはならない本です。
残念ながら、この本は絶版となってしまい、古本で探すなどしないと今は手に入りません・・・重要あると思うのになー。絶版しないで欲しかったなー。
それと、これがないとはじまらない!包丁です!
お肉カットの時には主に真ん中のを使っていて、ステーキなど大きな盤を切る時に一番上のを、小さいのは最近使っていないかな?
用途に合わせて使い分けしています。
どれも片刃包丁です。
前回のブログでも書きましたが、繊細な仕事ができる、和食にも欠かせない道具、片刃包丁。
片刃は日本独自の文化です。
肉食文化が入ってきてまだ日が浅いですが、こうして昔からの技術と融合し、進化していく日本の精肉ってすごいな〜と感じます。
上手にカットできるよう、刃を研いで備えます!
砥石で研ぐのですが、これが結構好きな作業です。
シュッシュと研ぐに連れて綺麗になっていく刃。切れ味も上がる刃。
その刃を黙々と作っていくと、そこに気持ちが集中して落ち着くんですよね^^
主人も削蹄用の鎌を研ぐ時、大変そうな感じに話すのに、楽しそうな顔をしてるんですよね。
きっとあれは楽しんでいるに違いない(笑)
それと同じ感覚かな?
お手入れをするたびに「自分の道具」になっていくようで、それもまた嬉しいんです。
で、砥石が自宅にあるので、台所で包丁を研いでいたら、
「お母さん、鬼婆や!鬼婆やーーーーー!!!!」
と言いながら立ち去る子供達。
(立ち去るイメージ映像です。実際は牛舎で研いではいません)
日本昔話の、あの鬼婆のイメージだったんでしょうね。
こら!!誰が鬼婆や💢
こっちは仕事で研いでるんだっつーの!!
鬼婆の一言で地味に傷つく母ちゃんw
時々毒を吐くくせに、心はガラスでできているB型なのでした。