あつみブログ

枝肉からブロック肉へ。その過程ひとつひとつに想いを馳せたい

 

こんばんは!

兵庫県の但馬牛繁殖農家・精肉販売をしております、田中畜産あつみです。

 

 

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今日は、先日屠畜していただいた2頭の枝肉を、脱骨していただきました。

 

 

枝肉からブロック肉に。日本の技術が詰まった脱骨・肉捌き

 

この脱骨、枝肉を吊るすレーンや大きな冷蔵庫など、設備がいるのも勿論なのですが、何より技術のいる作業です。

 

我が家では、ホルモンの洗いと同じく、地元のお肉屋「ほくぶ」さんにお願いしています。

 

 

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2年前?3年前だったかな?

群馬県にある「全国食肉学校」に3泊4日で勉強しに行った時。

先生からこんな話を聞きました。

 

アメリカの枝肉脱骨は、「骨から肉をそぎ落としていく」感じなのだそうです。

包丁とかではなくナイフで作業し、最後にレーンには骨だけが残ると。

ちょっと荒い印象を受けます。

 

でも日本ではそうじゃなく、「肉から骨を外していく」感じ。

肉肌を傷つけないように、骨にもお肉が残らないように無駄なく慎重に。

それを可能にしているのは、片刃包丁のおかげだと。

片刃は日本独自の文化ですが、繊細な仕事ができる、和食にも欠かせない道具。

 

日本の肉食文化は欧米よりも短いですが、脱骨や肉捌きの技術は負けないものを持っていると感じてます。

 

そんな風にお話しされていました。

いやー、素晴らしいですね!

難しい仕事を、しれっとこなしてしまうお肉屋さんはめちゃかっこいいのです!

 

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・・・・って、スマホいじってるしーーーーー!!

ちゃんと見とけよお前ーーーー!!!!

 

という写真ではありません。質問したことを忘れないようにスマホにメモっているところです。

ちゃんと聞いてますよ、はい!

 

 

そうそう、お仕事中でお忙しいにもかかわらず、お肉の解説をしてくださったり、質問にも丁寧に答えてくださるんです。

とても優しいお肉屋のおじさん達です。

毎年ありがとうございます!

 

 

お肉カットされる一つ一つの過程に想いを馳せたい

 

これまた食肉学校へ行った時のことなのですが、一緒に受講していたお肉屋さんとのお話の中でおっしゃっていたこと。

 

「ブロック肉は(見るのが)平気ですが、枝肉を見ると正直引きました」

 

枝肉で購入せず、卸業者さんからブロック肉の状態で仕入れておられる精肉店さんもたくさんあります。

そういうお店の方が多いのかな?

私が知っているお肉屋さんって、枝肉から扱っているところばかりなのでよくわかりませんが^^;

 

あぁ、そういう感覚も確かにあるよね。

と思うのと同時に、少し寂しくも感じる牛飼いでした。

 

なんていうんでしょう。

牛飼いだからっていうのはあるのですが、それだけじゃないといいますか・・

 

ブロック肉になってしまう前の段階。

牛さんもですが、それまでに関わっている方に想いを馳せたいのかもしれません。

 

 

ブロック肉や商品化してしまうまでには、牛さんであったり、枝肉にしてくれる人であったり、脱骨してくれる人だったり卸だったり、

その仕事ひとつひとつに血が通っているんだよねって。

無機質なものではなくて、血が通っているんだよね、って。

私はそれを忘れたくないし、感じたいんだろうな〜と思います。

 

 

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だから、ほくぶのおじさん、お兄さん達とお話ししながら枝肉カットが見られるのが大好きです。

毎年これを楽しみにしています^^

 

 

このお仕事に限らず、きっとどのお仕事もそうだと思うんですよね。

血の通った人間が仕事をしているから面白くて、人間味があって。

それがいいな〜と感じるのでした。

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書いている人

牛飼いの嫁 田中あつみ

1987年生まれ。宮城県登米市出身。
田中畜産の牛飼い&精肉担当。小さい頃から馬や牛といった大動物が好きで、岩手大学農業別科へ入学。勉強しながら岩手の牧場でアルバイトに励む。
たまたま牧場に視察に来ていた主人と知り合い、結婚することに。2007年兵庫へ移住。牛飼いになってから美味しい牛肉を頂く機会が増えて喜んでいる。
アニメと海とチョコ(Meiji)が大好き。マイペースなB型母ちゃん。

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