田中一馬ブログ

牛盗難について思うこと

牛泥棒がニュースになってる。

豚や牛など約600頭が窃盗の被害に遭っているとのことだ。

正直このニュースを見た時は理解できなかった。今の時代転売するにしても食肉にするにしてもリスクが大きすぎる。

ただ、これって事実なんだよな。。

動機が理解できなくても、事実である以上は警戒しなくてはいけない。

って言っても防犯カメラなんて正直意味がないし、SECOMだって空き巣を防ぐことは不可能だ。出来ることは家畜共済に入ることくらい。。。(普通は入ってるけどね)

ただが6頭の子牛と思うかもしれない。

でもね、例えば100万円で子牛を買い母牛になるまでには順調に行っても1年はかかる。

月2万円の経費として素畜費合わせると生まれた時点で124万円だ。中には妊娠できない牛もいれば流産もある。生まれた子牛が順調に育って販売できるとは限らない。これらの全てが順調にいっても子牛がお金に変わるまでには生まれてから更に8ヶ月。合計で2年間はかかるのだ。(そこから子牛を買った肥育農家さんが約2年太らせるのです。)そうやってかかった経費を10年くらいかけて僕らは減価償却していくんだよね。

1年に1頭生まれる子牛。それを3年かけてプロが飼うのだ。

だから言いたい。

肉を買え。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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