最終更新日2019.1.8 16:19
お客さんの商売のプロフェッショナルになること〜但馬家畜市場3月子牛市〜
3月14日は但馬家畜市場3月子牛市。
2017年度最後の市場も、変わらず高値でした。。。
まずは恒例の牛市タイムラインから。
牛市と富士山
って、いきなり富士山でごめんなさい。
これは昨年9月、伊豆の酒屋「杉山商店」の店主杉山雅一さんにアテンドしてもらい撮ったもの。
雲がハートみたいでお気に入り。
杉ちゃんは酒屋の店主だけど富士山写真家でもある。
その杉ちゃんが昨年6月に我が家に来た時、名前をつけてくれたのが「富士山」という牛でした。
その牛が今回の市場に出荷だったんだよね。
さあ牛市行くで!! #但馬家畜市場 pic.twitter.com/M46pcg13Q6
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) March 13, 2018
富士山は富士山の名に負けない伸びのある牛になってくれました。
いよいよ競りがスタートです。トップバッターは去勢2頭。まずは「富士山」号から。この名前は富士山写真家の@sugichanz が、我が家に来てくれた時につけたんだよね。名前に恥じない伸びのある牛になってくれました。さあ、手入れをしたら出発です!! #但馬家畜市場 #ドナドナ富士山 pic.twitter.com/dCANhWoEX4
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) March 14, 2018
体重も体高も文句なし。
まずは計量。競る直前には体重と体高を測ります。富士山は270日齢で体重275kg。一日に約1kgの発育は但馬牛の去勢ではベストです。体高は3376m!!って言いたいけど116cm。こちらも文句なし。この先のカーブを曲がればいよいよ競り場になります。 #但馬家畜市場 #ドナドナ富士山 pic.twitter.com/kRxfnZpBov
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) March 14, 2018
次々と牛が競られていきます。競られる時間は1頭30〜40秒くらい。高値相場ですが、上下の価格差が大きい。メスは70万〜90万。去勢は80〜100万。いずれも税抜き。バラツキはあるけど前回(1月)と同じくらいの相場かな。 #但馬家畜市場 #ドナドナ富士山 pic.twitter.com/zSzSHKwKpe
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) March 14, 2018
値段も富士山並みに高かった。
富士山高かったーーー!!ご購買いただいた皆様ありがとうございます。種付けから子牛市まで1年半。そこから肥育が2年。牛が肉になるまでには約4年の歳月がかかる。売って終わりじゃなくまだ半ば。「高かったけど儲けたわ」2年後にそう言われるようこれからも頑張ろう。#但馬家畜市場 #ドナドナ富士山 pic.twitter.com/GLFpPzZaWT
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) March 14, 2018
普段は牛の名前って結構適当につけてる僕。
でも、こんなふうに名前つけてもらうのもいいなと思った市場だった。
杉ちゃんありがとね。
ではでは早速市況です。
但馬家畜市場3月子牛市
雌 185頭 最高1,395,360円 最低519,480円 平均915,805円 前年同期比113,335円高 先月比39,644円高
去 206頭 最高1,183,680円 最低106,920円 平均991,246円 前年同期比157,665円高 先月比25,690円高
高いね。
なんだこれ?ってくらい高い。。。
子牛は市場で売られてから約2年で牛肉となります。(秋に買われた子牛は2年後の秋に、春に買われた子牛は2年後の春にお肉になるって感じ。)
そのため年末の牛肉需要に合わせて、子牛価格も秋から冬がピークになり、その後下がっていく傾向にある。
しかし、昨年末から一向に子牛の価格は下がっていません。
「このままずっとこの価格が続くんじゃないだろうか。。。」
そんな気持ちになってしまう自分もいる。
間違っていると分かっているのに勘違いをしてしまう。
ただ、そんな中でも変わるものと変わらないものがあると思っている。
バブルだろうが勘違いしてようが、変わらないものを大切にしてけば間違わないんじゃないかって思うんだ。
ちょうど昨日、深澤製餡所の深沢貴之社長がこんなブログ(「お客様から愛されたかったら、あなたの方から、お客様を愛さないとね!」)を書いていた。
年商は僕とは桁が違うけど、メインは同じBtoB(企業間取引)の会社を経営している。
そのブログの中で言っていたのが、『あんこ屋は、あんこ屋ではなく、お客様のやっている商売のプロフェショナルになるってこと。』という言葉だ。
僕はこれマジでそうだと思った。
『繁殖農家は、繁殖農家ではなく、肥育農家が儲けるためのプロフェッショナルになるってこと。』
売って終わりでも、言われるがままでもない。
ここ5年間の子牛相場の変化は考えられないくらい上昇の一途をたどっている。
浮かれる時があってもいい。
ただ、変化に対応しつつも、変わらないものを見ていきたい。
そんなことを考えた牛市でした。