あつみブログ

牛さんの出産の時に度々思い出す「次男出産の時の後産ビックリ事件」

 

おはようございます!

兵庫県の但馬牛繁殖農家の田中畜産あつみです。

 

ここ数日、牛さんのお産ラッシュの田中畜産です。

10月だけで8頭出産!

12月には一頭もいないという・・・・・・

バランスがあまり良くないですね。

まぁそういう時もありますね。

 

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何より、お産の事故なく、元気に生まれて育ってくれるのが一番です!!!

 

お母さん牛、子牛の持っている力の足を引っ張らないように、私たちも上手にサポート出来たら良いなと思います。

 

 

牛さんのお産の時に時々思い出すことがあるんですよね

 

人もそうですが、哺乳類は出産後、子宮の中で胎児に栄養を送っていた膜「胎盤」が排出されます。

胎児を守っている大事な組織ですが、出産後は母体にとって異物になってしまうので、出そうと体が反応するんですね。

 

牛さんの出産の時にも、もちろん胎盤がでてきます。

(このことを「後産がでる」と言います。)

 

母体の栄養状態が悪かったりすると、この後産が出にくくなったりするのですが、それを後産停滞と言います。

 

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↑写真のやつは胎盤ではなく羊膜です。色合い的にこんな感じ。

 

で、この後産なんですが、私が見てきたところ、赤い色合いがほとんどです。

なので、胎盤や後産は赤いものだという認識がありました。

 

ちょっとここで、私の第三子の出産の時の出来事について書かせてください。

 

え?そんなの興味ないって?

そういう方はどうぞ、飛ばしてください(笑)

 

出産って、ものすごくエネルギーを使います。

陣痛も痛いですし、この痛みはいつまで続くのだろう?赤ちゃんは大丈夫かな?という不安や焦りもあります。

赤ちゃんもかなり頑張って出てきてくれますよね。

 

そういういろんなものが重なり合っての出産。

今まで感じたことがないくらいの達成感があります。

 

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次男くん出産の時の写真。

 

出産を終え、生まれた子を見て、その時初めて自分の足がガクガクと震えているのがわかりました。

力をずーっと入れていたのですが、がむしゃら過ぎて全く気がついていなかったんです。

満身創痍になりますが、無事に生まれてきてくれたことでそれも全部吹き飛んじゃいます。

 

はぁ・・・・・本当に良かった・・・

 

疲労感の中、胸をなでおろしている時に、ちょっとびっくりすることがありました。

 

 

「後産を確認してみますか?」と聞かれたんですよね

 

次男を出産した病院では、自分の後産を確認できる仕組みだったんですね。

もちろん強制ではなくて希望制。

 

こういうのが苦手な方もたくさんいらっしゃいます。

男性なんかでも、立ち会い出産の時にその血の気でやられて倒れてしまう方もいらっしゃるようです。

 

でも、私は牛飼いで、牛さんの出産も見慣れていますし、後産もよく見ていました。

 

フッ・・・全然怖くないし?むっちゃ普通ですけど?

 

という、なんかよくわからない自慢心がありました(笑)

 

そんな調子で、助産師さんに「見ますか?」と聞かれ、「はい、見ます」と答えたんです。

返答後、銀色トレーに入れてすぐに持ってきてくださいました。

(その時まだ分娩台にいたため写真が撮れませんでした。イメージでお送りします)

 

 

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Σ(・□・;)!!!!!!

何これ??!

真っ青やーーーーー!!!

 

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ンフフ・・あなたの戦闘能力はもはや0・・。

 

フリーザ様かってくらい、真っ青やーーーーーーーーー!!!!!

(フリーザ様が気になる方は「ドラゴンボール フリーザ」でググってみてください)

 

はい。

胎盤、後産は赤いものだという認識しかなかったのに、出てきて見たらこれでもかってくらい青くて、

自分の後産にドン引きしました(笑)

 

それと同時に、

 

「こんなに青いってことは、酸素が少なかったってこと?」

「胎盤に酸素が行ってないことなんだったら、赤ちゃんは大丈夫だったの?」

「それとも、出産時の出血が結構あったからこんなに青くなったの?」

 

などなど、猛烈な勢いで考える私。

なので、助産師さんに思わず聞いてみました。

 

「あの・・・これ・・・・・。こんな色合いのものなんですか・・・?」

 

気になったことは何でも聞いてみるタチです。

その質問に助産師さんは少し考えて

 

「そうですねぇ〜・・こんなものだと思いますよぉ〜??」

 

と話してくれました。

 

「いや助産師さん、私、実は牛飼いなんですけどね、牛さんの出産を度々見るんですよ。それが仕事の一部と言いますか。

でも、私今までこんな色の後産を見たことがないんですよ。

もしかして助産師さん、私を安心させるためにそう仰っていませんか?

そうじゃないんでしたら、なんで後産が青色になるんですか?」

 

と思いましたが、最初にも言いましたが既に足はガクガク。

満身創痍で気力もあまりなかったので、その時は

 

「はぁ、そうですか・・ありがとうございます・・」

 

と答えるしかありませんでした。

 

 

何はともあれ、元気で大きくなってくれるのが一番だよね

 

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出産の時の後産ビックリ事件で心配もしましたが、その後特にこれといったこともなく、元気にすくすく育ってくれている次男です。

良かったです!!

 

牛舎のお産ラッシュも、事故なく乗り切りたいです!!!

 

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書いている人

牛飼いの嫁 田中あつみ

1987年生まれ。宮城県登米市出身。
田中畜産の牛飼い&精肉担当。小さい頃から馬や牛といった大動物が好きで、岩手大学農業別科へ入学。勉強しながら岩手の牧場でアルバイトに励む。
たまたま牧場に視察に来ていた主人と知り合い、結婚することに。2007年兵庫へ移住。牛飼いになってから美味しい牛肉を頂く機会が増えて喜んでいる。
アニメと海とチョコ(Meiji)が大好き。マイペースなB型母ちゃん。

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