最終更新日2018.1.7 21:15
牛飼いになって、命の見方、視座が増えた気がするんだ
「牛が好きで飼っているのに、食べるのは悲しいと思わないんですか?」
こんばんは。
兵庫県で但馬牛の繁殖農家・精肉販売をしております、田中畜産あつみです。
一昨日配送し終わった我が家のお肉。ツイッターやFBなど、届いたよ!お料理したよ!の嬉しい報告をたくさんたくさん拝見してホッコリしています。
たなちく「てるとよ」
辛味大根と分葱をゆずポン酢で。う〜ん☺️旨い!
外平スライス終了。ごちそうさま♪ pic.twitter.com/6wtRLoTLd0
— ちびまるん (@cow_maru) January 6, 2018
ウフフッ♡あははっ♡食べちゃいました。今まで食べたすき焼きの中では間違いなく1番美味しかったよ♪まずはお肉だけ♪その後お肉の味が染み込んだお野菜♪美味しかったよー。 @tanakakazuma かずまー♪ @tanatiku モー子♪ありがとー♪次はサーロインだよー♪楽しみ♡ pic.twitter.com/tubzn2N6UQ
— 梶原直美☆大人女性の艶髪作りのお手伝い☆ヘアーカフナ (@Naomikahuna18) January 6, 2018
https://twitter.com/_kocchan__/status/949618678688972800
いよいよ田中畜産のてるとよをローストビーフにしました🎶
立派なブロックでした😆
噛めば噛むほど味が出てきてうんまーー。しかも味が濃い‼︎
お2人のお仕事している姿をSNSを通じて知っているだけに感慨深いです。#たなちく pic.twitter.com/ru9kK4I8hc— つかもとみなほ(みなち) (@crown_mt) January 7, 2018
家に帰るといいにおいが♫昨日食べられなかったホルモンの煮込みが待っていました。やっぱりホルモンも味が濃いなあ!
それと野菜が脂の旨味を吸って甘いこと!!
これに合わせるのはビールもいいけど#酒楽団 のガス芋焼酎。この組み合わせ面白い。
今日もごちそうさま。
#たなちく #酒のしのぶ屋 pic.twitter.com/aEEi4kCxPN— 田内 亮@花咲くブティック「ランプレタ」 (@ranpureta1) January 6, 2018
先日いただいた #たなちく のお肉。塩胡椒を軽く振って焼いて、ワサビとおいしいお塩でシンプルにいただきました。
2枚のうち1枚は、こちらの #信楽焼 に盛り付けました。 お肉がシッカリとしたいい色、旨味があって本当に美味しかったです。#田中畜産 pic.twitter.com/3HiPq1m0jf— みわ♪お洋服とうつわと珈琲豆Riyon (@chococoooa) January 7, 2018
ありがとうございます!!お肉のその後やお客様の思いが伝わってきて、とても温かい気持ちです。
牛が好きなのに、お肉にするのは悲しくないの?
お肉販売を始めてかれこれ10年。最初は細々と、そこからずっと購入してくださる方、新しいお客様も増えて今年も無事に販売できています。
でね。時々。牛飼いをしていても、特にお肉を販売することでも聞かれること。
「牛が好きなのに、子牛を販売したり、牛をお肉にするのは悲しくないの?」
冒頭でも書いた言葉。
うん。どんな気持ちで子牛を販売するのか?お肉にするのか?牛飼いを始める前、私もとても気になりました。
だって、ずっと成長を見てきた子牛を手放すということだもの。その先はお肉になるのが分かっているもの。
それが悲しくて、たぶん私には受け止めきれないだろうから、肉牛じゃなくて酪農にしよう。乳牛だったら牛乳の出荷だから大丈夫だろう。
大学で勉強しているときにはこんなことを思っていました。
(これはとんだ勘違いで、乳牛だって最後はお肉になります。全然分かっていなかったんですね)
ここに嫁いでからしばらくは、やっぱり子牛の出荷は悲しくて、牛市に行くときは泣きそうになりながら子牛を見送っていた。懐かしいな。
無事に大きくなってくれたことへの感慨はあるけれど、悲しくて泣きそうになることは今はありません。
牛飼いをして、お肉を販売していくなかで、少しずつ「悲しい」とは違う感情が出来てきた感じがします。
それは、生き物の「生き死に」に慣れたということでは決してありません。
子牛や親牛の死亡事故は何度遭遇しても悲しいし、ものすごい無力感です。
命、特に死と向き合う場面って限られていて、そのなかでも
人 対 人
人 対 伴侶動物
が多いんじゃないかな。
私も小さいころに人の死に触れ、大好きだったペットの死に触れ、なんとなくでも死の感覚が分かるようになって。
今思えば、嫁いで間もない頃は、その延長線で「牛飼い」を見ていたように思います。
分からない感情は、似たような感情で想像するけれど、やっぱりなんだかしっくり来なくて(私の場合です)
丸10年。まだまだひよっこだけど、牛飼いして。
愛情を持って牛さんを育てることと、販売する・お肉にするのは矛盾しないよな。と思うようになったし、それは、その先のお客様が見えるからというのもありますが、命の向き合い方というか視座が増えたような気がするんです。
人 対 人
人 対 伴侶動物
人 対 牛さん
悲しいとはまた違う感覚。見方。
すごく豊かなことだと思うし、それが牛飼い・畜産農家の特権なのかも知れない。誇れる感情だと思うんだ^^
(去年も同じようなことを思っていたんだな。お時間ある方は読んでみてね)
やっぱりかわいそう
悲しい
食べられないよ
おいしい
しあわせ
どんな気持ちが合ってる間違っているとかはなくて、きっとどれでも正解なんだと私は思います。
どう思うのかは、その人だけのものだから。
誰が何をどう思うのか、もちろん同じ気持ちにはなれません。私も自分以外の気持ちは分からないし、ましてや他のお仕事のことも。
そんななかで、我が家のやりたいこと、牛飼いやお肉販売のことに思いを馳せて、想像して。寄り添ってくださる方がいるのはとても幸せです。