田中一馬ブログ

生まれるということ以上に、育てるという母性に命を強く感じる。

こんにちは。

但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

この10月、かなりバタバタ。

何と言っても、おーさーんーラッシューーー!!!

今朝だけで3頭のお産の田中家です。

繁殖農家だからね。

これが仕事。

1頭は子牛の向きがおかしく、自力で産めなくて介助。

もう1頭は胎盤は剥がれていて、時間との戦い。

子牛が大きくて出てこれないと緊迫した朝でした。

こんな事はあんまりないんだけどね。。。

子牛が生まれてくる瞬間

僕は仕事柄、牛のお産によく立ち会います。

こんな書き方は誤解を生みそうだけど、僕はお産の最中に感動することってありません。

どちらかというと緊張する。

胎内から外の世界に出てくるその時が、牛の一生で一番事故が多いんです。

だから緊張する。

でもそんなシビアな瞬間だからこそ、僕は伝えられることがあるって思っています。

特にリアルタイムでの発信はお産の空気がより伝わる。

そんな考えもあって、今回Facebookのライブ配信で牛の出産シーンを投稿をしました。

ちなみに、実況はDJ晃生(3歳)です。

牛の出産シーンを見られたことがない方はどうぞご覧くださいねー。

(苦手な方は飛ばしてくださーい。)

この子はほんと良いお母さんだよね。

安心して任せられる。

実は今回の出産は、胎児が大きく顔が出てこない状態で胎盤がはがれてしまったケースでした。

少しでも遅れると子牛は窒息して死んでしまう緊迫した状況。

なのでさすがに分娩介助中は映像取る余裕なかったです。。。

僕的にはちょっと中途半端な映像。

それでも伝わったって言ってくださる方が多くって、牛飼いとして伝えることの大切さを感じました。

育てるということ

生まれるということは本当に素晴らしい。

285日、お腹の中で受精卵から子牛まで育てるって人知を超えた凄い行為です。

でも僕は生まれるという事以上に、育てるという行為にいつも心を動かされるんです。

母性にこそ強く命を感じる。

このお母さん、出産時に全く子牛を舐めなかったんですが今朝になって子牛を舐めるようになっていました。

こう言うのってめっちゃ嬉しいんす。

生まれて子牛を角で突く牛もいれば、全く関心がなく育児放棄をする牛もいる。

もちろん子煩悩な親もたくさんいる。

だからかもしれない。

この子牛を舐める仕草、乳を飲ませる姿に僕は胸が打たれる。

命はずっと繋がっているんだなって感じる。

その命を絶つのも僕らの仕事。

だけどそれも命の輪の中だから、僕は矛盾を感じたりはしない。

牛という動物が好きで始めた牛飼い。

気が付けばこの命を身近に感じる世界そのものが好きになっていました。

そんなことを感じるお産シーズン。

絶対に事故の無いように向き合っていきたいと思います。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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