最終更新日2019.1.8 16:20
単独保定の削蹄を覚えたい。
こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、ときどき削蹄師の田中一馬です。
牛の足を人力で持ち上げ、鎌などを使って蹄を切る【単独保定での削蹄】
この日本の伝統的な削蹄は、世界的に見たら「クレイジーーー!!」なんだそうです。
マジかーーー!!!って言いたいところだけど、気持ちはちょっとわかる。
危ないもんね。
世界標準は油圧枠場を使ったグラインダーでの削蹄。
日本でもこの流れが主流になってきていますし、僕自身もいずれ枠場を購入してグラインダーで切ることになると思っています。
それでも単独保定の削蹄の意義はあると思うし、ニーズはなくなることはないと思う今日です。
そんな中、栃木県の牧場で頑張るAちゃんが単独保定での削蹄を勉強しに来られました。
単独保定の削蹄を覚えたい。
Aちゃんとは最初Twitterでの繋がりだけ。
投稿を見てやり取りする過程で「削蹄を覚えたい!」って熱い気持ちが伝わってきて、ちょこっと相談に乗ったりするようになりました。
使わなくなった鉈・鎌・砥石たちを送ったり、
ブログを通して技術を伝えようとしたけれど、
やっぱ限界があります。。。
そんな中でも実践で勉強したいという事で、今回の来訪となりました。
道具の研ぎ方から保定、削蹄まで。
正直5時間で伝えることは無理。
だけどね、ここで無理って諦めちゃったら絶対無理なんだよね。
来ただけのことは絶対にある。
こう言った気持ちには全力で応えたい。
まだまだ危なっかしくて切れるレベルには無いけど、初めてだから当たり前。
削蹄はやればやるだけ上手くなるから。
牧場のスタッフが自分の意志で勉強しようとする。
これって本当にすごい事だと思う。
やりたいからやるってシンプルで強い。
本職の削蹄師と同じことは難しいかもしれない。
だけど、削蹄を勉強することで牛を見る目も変わってくる。
牛の扱いも変わるし、牛の変化にも気付けるようになる。
そうやって少しずつできる範囲で蹄と牛のケアをしていくことで、彼女にとっても必ず良い結果につながると僕は信じている。
怪我しないように、そして怪我させないように。
常に牛にくっついて緊張感を持って作業する。
まずはそこだけ頭に入れて頑張ってみてくださいね。
考えること、やってみること。
考えること、やってみること。
これを続けること。
それしかない。
本当にとても楽しい時間でした。
最後にちょこっと単独保定の動画を載せときます。
今日やったことの復習に使ってみてね~。
僕もまだまだ頑張っぞって気持ちになった。
Aちゃん、これからも応援してるよーー!!
しっかり練習して、またおいでねーーー!!!!