田中一馬ブログ

放牧牛肉(グラスフェッド・但馬牛) 「夢」 その6(牛肉編③・完結)

但馬牛をグラスフェッド穀物を与えず草だけで育てる。】

その第1陣としてという牛が2008年に生まれました

そして4年以上の飼育期間を経て昨年の11月に夢はお肉になりました

夢が生まれてからの経緯を数回にわたってお届けしてきましたがようやく時間も出来たので完結となる牛肉編③を書こうと思います

過去記事は↓をクリックすると見る事が出来ます。)

放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛  その1

放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛  その2誕生編

放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛  その3成長編

放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛  その4屠畜・牛肉編①

放牧牛肉グラスフェッド・但馬牛  その5牛肉編②

夢のお肉はお肉屋さんで他の出荷した牛と一緒に混ざってしまったので【夢として食べる事が出来た部位は

・トウガラシ

・ネック

・肩ロース

・ランプ

・ウチモモドライエージング

・サーロインドライエージング

・リブロースドライエージング

・ランプ半ドライエージング

・ホルモンタン~テールまで

だけでした

このうちランプの片側は農業物流コンサルタントの山本謙治さんことやまけんさんが買って下さりブログで書いて下さいました(↓をクリックするとやまけんさんのブログに飛びますタイトルからすごいです。)

田中一馬君が完全放牧で育てた純系但馬牛のランイチをマルヨシ商事の熟成庫にて半DABにしたものを食べたやっぱり黒毛和牛は赤身も特徴的に美味しい!サシを入れるばかりが黒毛の価値じゃ無いことをしっかり表す味だと思う

やまけんさんのブログに載っている夢の肉もめっちゃ美味そうだけどそれ以上にやまけんさんのブログを読んで自分の事のように嬉しい!!と言って下さる方が多かったのも忘れられません

トウガラシは前回のブログでも書きましたがとにかく香ばしい!味が濃い!!

夢の部位の中でも特別に美味しい

焼肉にして食べた時久しぶりに肉で感動しました

夢のお肉の中でも一番心に残ったお肉でした

ネックは筋引きしないとかなり硬かったですがビーフシチューにしても肉の味が全く崩れずビーフシチューというよりは完全に肉料理。。。

とにかく煮ても焼いても香ばしみが強くかといって臭みや癖があるわけでもなく素直に美味しいと思えるお肉でした

屠畜後すぐに食べたトウガラシとネックから「夢という牛は但馬牛のポテンシャルはとにかくすごいと

自分の牛ながらただただそう思いました

しばらくして肩ロースとランプをすき焼き用に商品化しました

肩ロースはサシも入っておりトウガラシに比べると香ばしみは劣るもののグラスフェッド特有の脂の甘みを感じました

すき焼き用のランプは脂身が少なく赤身でも鉄臭くなく食べやすかったのですが肩ロースに比べるとサシの分物足りない感じでトウガラシと比べると香ばしみで物足りない感じ

でも赤身は赤身でも当然赤身主体の輸入牛肉とは全く別の味で更には但馬牛の理想肥育の赤身の部分とも全く別の味です

お肉って面白いです

今回HPで販売した夢のお肉はこのすき焼き用2種類だけでした

お客様の反応も上々でした

もちろん好みもあるので色々な御意見をいただきました

全然味がないとか

この値段ならもっと美味しい肉はあると思うけどこれはこれでまた別のジャンルだと思うし赤身に味があると言った地元の牛飼いの方々からの温かいけど濁さないコメントや

美味しかったです!草の味の脂って言うのは分からなかったですが嫌味がなくスッと食べられたというかほんと美味しかったです。」と熟成肉で全国的に有名なお肉屋さんの方からのコメントもいただきました

ワラをいただいている地元のおじいさんからは硬く無かったですか?と聞くとそんなことよりなにより味があるがなとニヤッと笑って下さいました

まだまだいっぱい8割くらいのお客さまからメッセージをいただきました

美味しさの基準は千差万別ですし基本的にうちのお肉を買って下さるお客様自体がうちのお肉に好意的な方が多いです

また反応というものは主に良いものが返ってくるのでよほど悪くない限りクレームまで行かず無言で去っていってしまうので・・僕のもとには美味しかった!!というお返事がいっぱい現象で幸せいっぱいでした

ありがとうございます

ただ畜主というひいき目を差し引いてもグラスフェッドという肩書を引いても色んな方の反応を差し引いても僕は夢という牛は美味しい牛だと思いました

主観ですが自信を持って美味しいと感じました

一方サーロインリブロースウチモモは静岡県にあるさの萬さんというお肉屋さんでドライエージングしていただきました

さの萬さんは日本でのドライエージングビーフのパイオニアでもあります

以前富士宮にあるお店に行きその時に夢のドライエージングをお願いしていました

さの萬さんに行った時のブログがこちら

そしてこれがドライエージングされたウチモモ!!一面カビだらけです!!!

このウチモモを削蹄の甥弟子で肉屋で5年修業してきたY君にトリミングしてもらいました

カビの1mm下から真っ赤やや黒いな肉が現れてきます

部屋中にさの萬さんのドライエージング特有のナッツ臭がしてきます

ドライエージングというのは微生物による発酵食品だと僕は思っています

簡単に言うと日本酒みたいなもんです

ドライエージングとは屠畜後牛肉を真空パックで保存せず熟成庫で30日~60日以上もっと長いものもあります微生物の力を借りて肉のうまみを引き出す方法です

ドライエージングという言葉が世の中で良く聞かれるようになってきました

ただ【ドライエージング=美味しいというものではありませんこれはあくまで熟成の方法

好みもあります

日本酒に色んな蔵があり蔵の味があるように

ドライエージングもそのお肉屋さんの味があります

一方今回すき焼き用にした肩ロースやランプトウガラシやネックなどはドライエージングではなくウェットエージングという熟成法で熟成したお肉になります

ウェットエージングとは牛を屠畜し枝肉にしてから各部位に分割し真空パックで保存させる方法です

現在の国産牛の99%のお肉がこのウェットエージングです

真空パック内でも少しですが熟成はします。)

じゃあドライエージングの方がじっくり熟成するから良いじゃない。」と思っちゃいそうですが一概にそうとも言えません

ドライエージングは熟成に期間がかかる上に歩留まりが悪くなります

そのためどうしても価格が高くなってしまいます

また安定して一定量を流通するには真空パックは鮮度を落とさず非常に有効な方法でもあります

なによりその牛のそのままの味が楽しめます

今回の夢のトウガラシ・ネック・肩ロース・ランプは屠畜後1週間も枝肉で吊るさずしかも冷凍での販売でした

こういったウェットエージングだと良くも悪くもお肉屋さんの個性があまり出ませんがそれはそれで僕からすればその子特有のお肉の味味が楽しめて楽しいのです

さの萬さんにドライエージングしていただいた夢ももちろん美味しかったです

さの萬さんの味が夢からします!

これはまさにお肉屋さんの技術の域で熟成することで飼育段階から更にもう1段牛肉の可能性を広げることが出来ます

本当に面白いです

夢のお肉はどちらのエージングも楽しめ本当に美味しく楽しく思い出深く味わう事が出来ました

さの萬さんから熟成いただいたウチモモは焼肉用に

サーロインリブロースはステーキにしました

これらはHPにあげる間もなく即完売・・・・ありがとうございました

このブログを書いている最中やまけんさんが再度ブログに夢のお肉の記事を書いて下さいました(またまたすごいタイトルで恐縮です。。。)

改めて夢とさの萬さんに感謝です

兵庫県但馬地方の田中一馬君が放牧で育てた本物の但馬牛のドライエージングを食べる黒毛和牛の保守本流である但馬牛の血統は放牧で黒毛の味と香りがする!ちなみにドライエージング熟成はさの萬さんである日本で彼にしかできない凄いことをやっている!

冷凍庫には夢のホルモンしか残っていません

冬に向けホルモン鍋にしたりテールスープを作ったりしながら後はじっくり自家消費していく予定です

そして現在夢に続くグラスフェッドビーフとして元気という牛が放牧場で草を食べています

現在56ヶ月齢但馬牛の去勢です

来年の夏に屠畜予定です

僕は2008年この夢という牛を育てるにあたりパートナー制度という企画を立ち上げました

牛が生まれてからお肉になるまで年会費をいただき一緒に牛の成長を見守るという企画です

当初は牛を育てるための運転資金と販売先の確保という現実的な側面に重きを置いていました

しかしこのパートナーになって下さった皆様がとにかく温かかった

牛の成長を見守るとはいうものの具体的に毎日毎日牛に変化があるわけでもない

僕が何を提供していいのか分からなくなった時も何も変わらず応援してくれました

毎年飛行機に乗って会いに来て下さる方もいれば1度も会えない中で最後まで支援して下さる方もいました

一人でもやると決めていたけれど一人じゃなかったから夢という牛が夢というお肉になりました

支えて下さった方々に心から感謝いたします

本当にありがとうございます!!!

僕は引き続き僕らしくしぶとくお肉販売を続けていきます

楽しみにお待ちいただければ嬉しいです

今年は放牧敬産牛さとみ【ふくよしがお肉となります

さとみは若干痩せてきちゃったかな。。。ぼちぼち割ります

ふくよしは過去一番好評だったふくさとと同じようなお肉になっている気がします

今から楽しみです!

最後に

夢という牛に出会えた事に心から感謝しています

ありがとう

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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