最終更新日2020.6.25 17:41
撹拌器が教えてくれたこと
十数年使っていた餌の撹拌器を処分しました。
十数年牛舎に設置していた餌の撹拌器とカッター。使わなくなったので鉄屑として処分する事にしました。この撹拌器で様々な試行錯誤を重ねてきた。改めて無くなると少し寂しいね。ありがとう!! pic.twitter.com/GlYmhtsE0s
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) June 23, 2020
ここ数年は全く使っていなかったんだけどね。捨てるのが勿体無くて置き物になってた。でももう要らない。
この撹拌器でたくさんのことを勉強させてもらった。
子牛価格が低迷してた10年前。少しでも経費を削減しようと親牛の餌をずっと自家配合していた時期がありました。子牛の配合飼料まで自分で作ってた時期もあった。それは大失敗したけど笑。
餌を自分で配合して作るってやっぱりリスクがある。牛が見れないレベルでやると確実に泥沼にハマる。
結果がすぐに見えないからこそ、とにかく短期長期の両視点で牛を見ながら、成分を調べ、餌の勉強もしつつ、但馬牛ならではの消化器官の弱さも考慮して、糞の形状に日々ドキドキしながら、毎日反芻回数を数え、それぞれの飼料の消化スピードやルーメンでの形状を想像してメニューを組み立て、牛を見て、ズレを分析してはまたトライする。
素人の浅知恵だ。
余計なことをしてたなと今になっては思う。
でもね、当時の試行錯誤は今も自分の土台になってると思うのだ。なぜ牛がこうなるのか常に考える癖がついた。無駄なことも体には残る。結局は自分がやってきた事しか血肉にはならないんだ。
親牛の粗飼料の9割をおがくずを発酵させて代用する。そんなことをしてたこともあった。たくさんのことを牛に教えてもらったし、この撹拌器があったからこそ出来たことでもあった。
でももう6年近く使ってなかったんだよね。処分してすっきりした空間には牛でも入れようかなと思ってます。
ノスタルジックになっても仕方ないものね。
十数年共に働いた撹拌器たちを処分してノスタルジックになる間も無く次の展開を考えてしまうドライな僕でごめん。うん、広々気持ちいいぃぃーーー!! pic.twitter.com/cTSxnNnjPe
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) June 24, 2020
あ、ただ一つ。
無くなって寂しいことがあるとするならば、
もう、、
あの、、、
フスマ流星群が、、、、、
見れないってことだよーーーーーーー!!!
ありがとう。
お疲れ様。
どんどん変化していこう。