田中一馬ブログ

牛モモ肉は千差万別!!部位による特徴と美味しい食べ方。これが秋福悠のモモ肉だよー!!

社員が2名増えました笑。

7月8日からスタートした秋福悠の精肉カット。6日経った時点で「後」が終了。
残るは「前」「上」「下」の3部分のみとなりました。

牛の4分割

って、、、

多ーーーーーーーーーー!!

朝から晩まで牛飼い、削蹄、肉切りしてるのに。

カット残ってる肉多ーーーーーー!!!

(牛肉の部位についてはこちらのブログを読んでね。)

牛肉の部位は4つに分けて考えよう!!

 

せっかくなので今切った秋福悠の「後(モモ)」を見て欲しいな。

これが秋福悠のモモ肉だよ!!

牛の後ろ部分は大きく5ブロックに分かれます。

・ランイチ
・シンタマ
・ウチモモ
・ソトモモ
・スネ

プリプリのお尻【ランイチ】

ランイチとはサーロインから繋がるランプと、ソトモモに繋がるイチボからなる部位。

牛のお尻かな。

もも肉の中で最も柔らかく、脂の質も良い場所なんです。

ここからは4つの商品を作りました。

 

①ランプステーキ

まずはモモの王様ランプ。

ほぐれるような食感と甘みのある部位で、全てをステーキ用にカット。どんなお肉好きにも受け入れられる万能型のステーキだと思う。

 

メガネ&③ネクタイ焼肉ブロック

ランプにくっついているのがメガネ(上)&ネクタイ(下)。

メガネのレンズやネクタイに似ていることからその名がついたらしいけど、どれだけ見てもメガネに見えないよね笑。ネクタイはちょっと分かる。

メガネはハラミに似た味と食感、ネクタイはあっさりとしながらもやや鉄分の多い味。

どちらもカットして焼肉で食べるのがオススメです。

 

④イチボステーキ

イチボはランプからソトモモに続く、お尻の外側の部位です。

赤身は味の濃いソトモモに似て、柔らかさはランプに似た良いとこ取りの筋肉。
僕が牛肉の中で3本の指に入るくらい大好きな部位なんです。西の横綱がリブロースなら、東の横綱はイチボだと思う。
さらにイチボの脂はここにしかないコクがあり、赤身と脂身の2つの味を同時に楽しむことができます。

また、イチボは場所によって味や硬さが大きく変化する部位でもあります。
全てをステーキにしましたが、きめが粗く肉質がやや硬い部分は、「イチボ赤身ステーキ」として分けています。これがまた赤みとのバランスが良くて止まらない味。どちらのイチボも合わせて楽しんでいただければ嬉しいです。

上品な赤身肉【シンタマ】

シンタマ(芯玉)はモモの中でも肉のきめが細かく軟らかい場所。
あっさりと、でもしっかりとした味のある赤身のお肉です。

 

しんしんステーキ

芯玉(シンタマ)の中心部分にある太い筋肉である芯芯(シンシン)をステーキ用にカットしました。赤身が好きな人に一番食べて欲しいステーキかな。

うっすら入ったサシがバランスの良い甘さを出してくれています。

 

シンタマ焼肉用

シンタマの中でもカメノコと呼ばれる亀の甲羅のような丸い肉の塊。ステーキにするにはやや硬いので焼肉用にカットしました。肉の味がしっかり楽しめる焼肉です。

ちなみに切ったお肉は全て食べています。食べなきゃ分からないもんね。

 

ひうち焼肉用

赤身に定評のあるシンタマの中で、ヒウチだけは驚くほどサシも入る。 焼肉屋さんではトモサンカクとして出されているお店もあります。赤身のおいしさとコクのある脂身を同時に味わうことが出来る部位。真っ白に見えるけどクドさのない脂なのです。

これぞモモ肉や!!【ウチモモ】

これぞモモ!!牛の中で最も大きな筋肉の塊がウチモモです。

 

ウチモモブロック

ローストビーフにも焼肉にもステーキにもすき焼きにも。なんでも行ける万能選手。赤身のお肉ですとは言えないくらいに良い感じでサシも入ってます。肉色も脂質もサシの入り具合もベストバランスだと思う。

力強さNo. 1【ソトモモ】

後脚の一番外側にあるソトモモ。モモの中では最も硬いけれど、一番味の濃い場所でもあるんです。

 

ソトモモ焼肉用

ソトモモの中で一番大きな筋肉は、サシも入りあまり硬くはない部分。今回は赤身の美味しさを楽しんで頂けるよう、やや薄めにカットしました。是非焼肉で楽しんでいただきたいな。

「ソトモモが一番好き」という方もおられるくらいしっかりとした味のある部位です。

 

マクラローストビーフ用ブロック

枕の形に似ている棒状の筋肉。キメも荒くやや硬いためローストビーフ用にブロックにしました。味の濃さは間違い無いので薄く切って楽しんでほしい部位。

ちなみにオススメのローストビーフの作り方はこちら!!クリスマスじゃなくてもぴったりです笑。

《簡単レシピ》クリスマスにぴったりのフライパンで作れるローストビーフ

 

ハバキ焼肉用

ソトモモのなかでも一番スネに近いハバキ部を焼肉用のブロックにしました。脂身は無く鉄分の強い赤身の味って感じかな。

 

センボンスジ

ハバキの中に包まれているのがこのセンボンスジ。切ってみると分かりますが断面はスジだらけ。まさに千本スジと言われる所以です。でもね、このスジはプチプチと噛み切れる。焼肉用で食べても良いし、カレーとして使っても合います。1頭に2本しか取れない部位ですが、1本味見で食べちゃいました笑。

 

モモカレー用

ウチモモ、ソトモモ、シンタマの一部をカレー用にカット。焼肉で食べられるくらいなので煮込まなくても全然大丈夫です。これだけ写真撮り忘れて冷凍後にiPhoneで撮影(苦笑)。ちなみに全ての商品はこんな風に真空パックで冷凍しています。だいたい200gくらい。

スープがオススメ【スネ肉】

 

スネブロック

牛肉には硬いけど味のある部位、柔らかいけど味の薄い部位など色な部位があります。
硬いお肉の代表格が「スネ肉」です!!

肉の周りをスジが覆っていることがスネ肉の硬い要因。しかし、これこそが煮込みにぴったりの要因なのです。
例えば高級部位であるヒレ肉は煮込むとホロホロと崩れ、形がなくなってしまいます。ヒレは断然ステーキ。
一方、スネは煮込めば煮込むほどそのままの形状で柔らかくなります。煮込むことでお肉が持つ旨味を楽しむ部位。
アクが出にくいのでスネ肉はスープにも最適なんですよー。

以上モモ肉の紹介でした!!

さあ、明日からは「前」切っていくよー。まだまだ肉切っていくよー!!

僕は真空パック係だけどね笑。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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