田中一馬ブログ

7月子牛市はやっぱり高値推移だった(但馬家畜市場7月市)

こんにちは。

但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

今日は但馬家畜市場7月子牛市の日でした。

 

牛市の朝は。。。

牛市の朝は3時起床の5時半出発。

牛をトラックに積み込むときはいつも長女が手伝いに来ます。

だけど忙しい時間帯、なかなか相手が出来ません。。。

しまいには「危ないから帰っとかんかい!!!!!」って怒っちゃうんですよね。

悪いな~・・・って思いながらトラックに乗って出発すると・・・

窓から次男とともに「いってらっしゃ~い!!!」

我が家の牛市はいつもこうやってスタートします。

ちなみに長男は今まで一度も起きてきたことがありません!!!

 

牛市の前に

車に牛を乗せ1時間、但馬家畜市場に到着です。

到着するとすぐに牛の掃除

まず埃を落とし、濡れタオルで全身を揉むように拭いていきます。

タオルで全身を拭いたあとは、リンス水を霧吹きで全身に吹きかけてブラッシングです。

この時間が1番バタバタ。

動画なんか撮ってる暇ないくらいバタバタしています!!

 

写真なんて撮っていると変な目で見られますので、真似しないでくださいね!!

あ、オシャレは足元からね。。。

 

掃除が終わった牛は次々と指定の場所に繋いでいきます。

もうね、マジで動画なんてとってる暇ないから。。。

これが終われば、あとはゆっくり競りを待つだけです。

 

牛の手入れをしたら

牛の手入れが終わると競りまで1時間半ほど時間が余ります。

しかし、実はこの空いた時間も大切なんです。

①出場牛の下見

この時間は購買者が牛を下見する時間です。

もちろん僕ら生産者も全ての牛を見ていきます。

「ここの農家は牛が変わったな」とか、「この血統だとこういった姿の牛になるんだ」とか、色々な牛を見ることで得られるものは多いんです。

下見は、すれ違う農家さんたちとの会話や情報交換などをする貴重な時間でもあります。

僕はこう見えて意外と真面目なんです。

②ビールとたこ焼き

ざっと牛を見たらセリ場横の露店でビールたこ焼きです。

3日に1日は顔を合わせている削蹄の兄弟子たちと雑談。

よくしゃべることあるなって思うかもしてませんが、以外と話すことはたくさんあります。

「今日の牛の中では○○番が良い牛だった。あれはちょっと見てきた方がいいぞ。」とか。

「今日の一馬の牛、悪いな」とか。

僕にとってははっきり言っていただける上に、目合わせになるとても大切な時間です。

(写真は撮ると怒られるのでありません。)

ちなみに牛市では常に夫婦一緒ですが、基本スマホばかり見ています。

 

競りスタート!!

9時30分になればいよいよ子牛市場のスタート!!

ちなみに家畜市場内でインカメや動画撮影をするのは僕ら夫婦くらい。

一眼レフを肩から下げているのは僕か新聞記者くらいです。

 

我が家の牛たち

我が家からは6頭出荷でした。

左の去勢は篠山市の肥育農家さんへ、妻が引っ張っている雌は先日削蹄でお世話になった三田市の農家さんへ。

唯一の妻名義の牛は岐阜県に繁殖牛として。

あとの2頭は三重県に松阪牛として買われていきました。

高値でのご購買、ありがとうございました!!!!

 

7月市の市況です。

過去の但馬家畜市場の市況を見ていくと7月市から相場が上がり、12月を過ぎると徐々に落ち、また7月から上がるという事を繰り返しています。

特に昨年2015年の7月市、子牛相場は大きく跳ね上がりました。

(ブログ→『7月子牛市は歴史的な相場。だけど相場は相場。』)

今年の7月子牛市、その昨年の相場を上回るものでした。

雌 124頭 最高1,140,480円 最低615,600円 平均811,472円 前年同期比77,800円高 先月比85,297円高

去 150頭 最高1,062,720円 最低564,840円 平均868,982円 前年同期比6,625円高 先月比90,774円高

高いですね。

特に雌が異様に高い。

雌牛は去勢牛に比べて肉の量が取れないので、いくら枝肉相場が良くてもメス子牛に80万円出して採算を合わせるの大変なことなんです。

最低価格の牛でも60万円。

いかに牛が足りていないかという事がよく見える市場だったと思います。

通常兵庫県は但馬牛と言う黒毛和種の中でも特異な血統だけを生産しているため、全国相場と連動しない傾向があります。

しかし今回は

・他県の市場が高騰していることから「同じ価格帯であれば2年後神戸ビーフとして勝負できる但馬牛を飼おう」という動きがあったこと。

・先月(6月)に但馬家畜市場がなかったこと。

・274頭と出場頭数が少なかったこと。

・岐阜県、岩手県など繁殖素牛の購買者が買って行かれたこと。

・枝肉単価が少し上がってきたこと。等々。

色々な要因がかぶさって今回の相場になったと考えられます。

これからの和牛はどこに向かうんだろね?

どう動いても僕は牛飼いを死ぬまでするんだけどね。

まとめ

今日はツイッターで#但馬家畜市場と言うタグ付けをして、妻と2人で子牛市場の実況をツイートしていました。

その中で一番反応が良かったツイートを紹介して終わりたいと思います。

それは、、、、

これでもなく。

 

これでもなく。

 

これでもなく。。。。。。。。。

これです↓↓↓

なんでーーーーーーー!!!!!

よりによってこの顔かよ!!!!!!

以上但馬家畜市場7月子牛市でした。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として様々な農家の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛を中心に長期肥育や経産肥育、放牧牛肉の生産などをスタート。
好きなものは牛肉、漫画、純米酒、ウイスキー。ここ1年はサウナにドハマり中。

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