最終更新日2019.1.8 16:21
放牧牛肉に取り組む我が家の強み。
我が家の1,3,5歳の子供達もハガレンのDVDで育ち、長女はキャラや台詞をを全部覚えるくらいの家族総出の荒川ファン。
その荒川先生の「銀の匙」12巻で
『和牛の経産牛を肉として出荷する前に山林に放牧して食味をアップさせてるところもあるし』との台詞が!!!
「おおおお~。こ、これ、うちのことだよね!」と嫁と勝手に妄想して2人して興奮していました。
もちろんこれはかってな妄想なのですが、日本中でこういった取り組みが【ある】と認知されてきた事はとても嬉しいです。
僕が始めた頃には素人の思いつきくらいにしか思われていなかったのですが、小さくても続けることでちょっと形になってきた。
テレビや新聞で我が家を取り上げていただくのとは全く別次元の嬉しさでした。
放牧牛肉や放牧敬産牛肉というと、放牧と言う手法がクローズアップされ既存の肉牛の飼育法と比較されがちです。
そしてその比較は既存の肥育法の否定につながる事がよくあります。
それは全く逆で、価値を作り続けようと思うと「既存の牛飼いとしての技術」が必要だと年々感じています。
(厳密には既存なんてものはないのですが。。。)
孤立するのでもなく、ウケのいい場で宗教的になるのでもなく、この牛飼いの世界で生きていく事が自分の強みなのだと思っています。
削蹄師としての仕事も、全てが繋がっています。
最初は放牧することでどんなお肉になるのかもわかりませんでした。
でも、最初の【しょうふく】という牛を食べたとき、単純に美味しくって、放牧牛肉の可能性を探したいという気持ちがわいてきました。
そこから9年。
昨年からは自分達でお肉のカットも始めました。
一昨日から妻が3泊4日で群馬県の全国食肉学校にお肉の勉強に行っています。
まだまだ技術が圧倒的に足りません。
出荷頭数も限られている中、頼りにできる経験は「実際に割って食べた牛の数+カットした牛の頭数+牛飼いとしての経験」
こう書くとほんとに凄く薄っぺらいけれど、着々と確実に積み重ね、形作っていきたいです。
【和牛の経産牛を肉として出荷する前に山林に放牧して食味をアップさせてる】
これに当てはまるのは日本でうちしかいないという自負とプライドを持って取り組んでいます。
頑張ります。