田中一馬ブログ

種雄牛の削蹄

こんにちは。

但馬牛繁殖農家の精肉店、時々削蹄師の田中一馬です。

1泊2日で三重県へ削蹄に行ってきました。

2日目はAGジャパン㈱さんでの種雄牛の削蹄。

牛飼いでも普段は目にすることのない種雄牛ってどんな牛なんでしょう?

(お土産に頂いたティッシュ!!この子も削蹄させていただきました。)

エリート種雄牛!!

家畜として99.9%の雄牛は去勢されます。

(肉の臭みや固さの原因になることや農家や同居牛の安全性のため)

その中で遺伝能力の高い0.01%の牛だけが去勢されずに「種牛」としての役割を与えられます。

いわば種牡牛は牛のエリート。

彼らはこの偽牝台で精液を取られ、その精液は凍結されて全国に販売されます。

偽牝台のボタン。

up・down・stopって、なんか去勢する以上に寂しい気持ちになるのは僕だけでしょうか。。。

あ、エリートなんですよ。

雄牛は筋肉ムキムキ!!

では、そんなエリート種雄牛がどんな牛なのか見てみましょう。

黒毛和種は牛の中では小柄な品種なのですが、それでも成雄となると1tクラス

去勢した牛の1tとは違い、雄牛は肥らせずにこの体重なんです。

顔の大きさ、骨や角の太さ、骨格など全てが迫力満点なのですが、特に首の筋肉が凄い!!

自然界での雄牛は雌を求めて戦います。

牛は角や頭で戦うので必然的に首の筋肉が発達するようになっているんでしょうね。

蹄の盤も大きく、鎌が届きません。。。

声も「モー!」じゃなくて「ゴォォォー!!」。。。

遊んでいる姿も迫力あります。

男性ホルモンってすごいね!!

種雄牛の削蹄

種雄牛の削蹄は非常に神経を使います。

例えば700kgの去勢牛の場合、たとえ牛が嫌がっても気合いで足を持ち上げることはできます。

しかし、雄牛は別格。

重さではなく力が全然違うんです。

なんだかドラえもんに出てくるガキ大将のジャイアンのようなイメージ。

でもね、実は出木杉くんの頭脳を持ったジャイアン

もう最強です。

雄は非常に頭が良く人を見ます。

一度でも「やれる!」と思わせたらもうダメ。

一番してほしくないことをしっかり理解した上で、自信を持ってやってきます。

種雄牛と僕だと、相撲取りと赤ちゃんくらいの比率。

人間が牛の足を持つ単独保定は常に牛との探り合いなんです。

(この動画は4年前のもの。今は片刃の鎌を使っています。)

こうやって精液を販売している雄牛を切る機会なんてめったにありません。

だからこそ、こういった経験は削蹄師として凄く貴重な財産になっています。

ここで僕が雄牛を切らせていただけるのは、僕に実力があるからではありません。

亡くなった親方の削蹄師や家畜商としての人脈があり、その中で親方や兄弟子たちが築いてきた実績があり、今僕は蹄を切らせていただいています。

だからここで切っていると、とどまっていてはいけないという気持ちになる。

もっと上手くなりたい。もっと進みたい、もっと牛が知りたい。

何年たってもこの気持ちは変わんないんだよね。

枠場やグラインダーを使った削蹄や蹄病治療も僕はすごく興味があるし、将来的にはやっていきたい。

だけど、ずっと続けてきた自分たちで牛の足を持つ「単独保定」の削蹄も、やめられない魅力があるんです。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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