最終更新日2019.1.8 19:12
見なきゃいけないのは隣の同業者の価格ではなく自分の牛の2年後の姿(但馬家畜市場5月子牛市)
時間の経つのが早すぎる。
5月9日は但馬家畜市場5月子牛市でした。
明日は#但馬家畜市場 5月子牛市。我が家からは5頭。6月は市場がないので気合い入れて販売しなきゃね。自信たっぷりの牛もいれば失敗したなという子もいる。売る時だけバタバタしたって意味がない。でも売る時まで手をかけるのは同じ。もちろん売った後まで責任持てるような牛飼いでありたい。 #牛ネタ pic.twitter.com/IzjgMUIYCh
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) May 8, 2018
牛の手入れをしたら寝床にワラ。ハイジのワラのベッドと行きたいけれど、予算の関係で(笑)ワラのシーツです。これだけでも全然違う。牛市の前だけの特別仕様です。 #牛ネタ pic.twitter.com/7R0zT6XMYG
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) May 8, 2018
おはようございます。今日は #但馬家畜市場 6月子牛市。順調に子牛を載せて只今輸送中。牛市の日は牛を運んで下ろして手入れして繋ぎ場に連れて行くまで毎回緊張します。競りが始まれば切り替わるんだけどね。という事でまだまだ緊張の最中。さあ、売ってきます!!やんぞーー!!! pic.twitter.com/BQ3RoY386n
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) May 8, 2018
家畜車に揺られて #但馬家畜市場 到着。テンポよく子牛たちをトラックから下ろしてブラッシングやお手入れをして綺麗にしていきます。次々集まる農家さん。賑やかながらもピリッとした緊張感漂う空気。今までの積み重ねが評価される場。この緊張感は仕事を緩ませないためにも必要な感覚だなと思う。 pic.twitter.com/Qglc8wuBmQ
— 田中あつみ 但馬牛飼い精肉店【田中畜産】 (@tanatiku) May 8, 2018
泳げ!たいやきくん!#但馬家畜市場 の名物 #たい焼き 昔は子牛が無事に売れたら市の帰りにたくさんのたい焼きをお土産に買って帰り家族親戚でお祝いをしたんだそうです。そんなハートフルエピソードがあるたい焼きは #ゼロカロリー pic.twitter.com/AgfCC2RRQQ
— 田中あつみ 但馬牛飼い精肉店【田中畜産】 (@tanatiku) May 9, 2018
#但馬家畜市場 の競り順はくじ引きで決めるので、毎回ランダムな番号から競りがスタートします。今日は我が家の子達割と早くに引き出したー!早くてびっくり。最初は雌2頭。どちらも地元の農家さんに購入頂きました。顔を見知ってる分とても責任を感じるし緊張します。良い牛に育ってね。 pic.twitter.com/GHnJIv7ajT
— 田中あつみ 但馬牛飼い精肉店【田中畜産】 (@tanatiku) May 9, 2018
ではでは、市況を見てみましょう。
5月市市況
雌 119頭 最高1,250,640円 最低503,280円 平均854,271円 前年同期比81,910円高 先月比79,941円安
去 149頭 最高1,306,800円 最低122,040円 平均991,534円 前年同期比134,420円高 先月比57,993円安
今回は先月の市場から見れば雌去勢合わせた総平均が71,619円安。実際に市場でも「少し下げたかな?」といった空気が流れていました。60万円台の牛も多く、良い牛と悪い牛の差が顕著に出てきた印象です。
しかし総平均は930,585円。これは昨年の5月市と比べると117,085円も高くなっています。昨対比は114%。
蓋を開けてみればどこからどう見ても高値相場という話でした。
ただ、やはり差は出てきている。
「求められる牛は何か?」と数年前から準備してきた農家と、売って完結してしまっている農家との差は、今後ますます広がるだろうと思っている。
肥育農家が見てるのは2年後の姿
我が家からは5頭の出荷。その全てが削蹄で伺うことのできる農家さんに買っていただけた。緊張するけど嬉しい。肉になるまで追いかけたいな〜。
特に久しぶりに削蹄の兄弟子に当たるOさんに買っていただけたことはすごく励みになった。この牧場に買ってもらうことは僕の目標でもあるから。
さらには妻名義の去勢牛が119万円もの高値で。。。これにはびっくりしたーーーーーーーー!!!
牛さんには生産者名という「この牛はこの人の飼い牛ですよ」があります。田中畜産の生産者名はほぼ主人ですが数頭私の子もいます。この子もその一頭。順調過ぎるくらいの発育&血統も良かったのもあり税別100万円を超えて購買頂きました!税別100万越えは我が家で初!嬉しい!!ありがとう、牛さん。 pic.twitter.com/pRHmFftd9d
— 田中あつみ 但馬牛飼い精肉店【田中畜産】 (@tanatiku) May 9, 2018
#但馬家畜市場 5月子牛市。先月よりも市場平均は10万円ほど下げましたが、去勢99万雌85万(税込)と全国トップレベルでの高値推移。我が家も5頭とも牛以上の価格で買っていただきました。中でも119万円の去勢牛は17年の牛飼いでの最高値。自信のある牛だからこそ嬉しかった。マジ頑張ろう。 #牛ネタ pic.twitter.com/h9TiylW33r
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) May 9, 2018
基本的に僕は販売した牛の価格は書かないようにしてる。生々しいし、高く売れた報告なんてウザ過ぎるもん。でもこれは書いておきたかった。高いことはもちろん嬉しいけど、それとはちょっと違う感覚がある。自分が本当に自信ある牛を出せたこと。昨年から向かってきた「伸びとゆとりのある子牛作り」が競り値という形になって評価されてきたことが僕には嬉しかったのだと思う。
近年減ってきた実感はあるが、依然として市場ではゆとりのない太った牛が高くで売れる。しかし、肥育農家が見てるのは大きな子牛ではない。2年後に大きくなってくれる子牛だ。その指標として子牛市場での発育がある。発育はあくまで指標の一つでしかないのだ。
たとえ今5万円安くても、後々買ってくれる方が儲けてくれれば金額として付いてくる。だからこそ市場が高騰している今取り組んでいかなくてはいけない。
とか言いながら、僕も飼い方を変えることにはめちゃくちゃ不安があった(笑)「牛が軽くなると価格がついてこないんじゃないか。。。」そういう思いは常にあった。しかし実際は5万円安いなんてことは一度たりとなかった。(もちろん悪い牛はそれなりの価格。)見ている農家はしっかり見てるし、評価する人が2人いればセリの価格は上がる。
見なきゃいけないのは隣の同業者の価格ではなく自分の牛の2年後の姿だ。マジで。いや、マジで思うよ。
それにしても良い牛だったな。
牛の能力にも助けられた。
評価は2年後。みんな大出世してほしいな。
引き続き牛飼い頑張ります!!!