田中一馬ブログ

ハチノス

今日は【ハチノス】のお話です。

牛には4つの胃があります。

その中でも2つ目の胃は蜂の巣に似ていることからハチノスと言われています。

しかし、今日は牛の胃袋じゃなくって、本当のハチの巣のお話です。

牛舎のシャッターの下に「キアシナガバチ」が巣を作っていました。

キアシナガバチはスズメバチ属のハチで、その名の通り黄色く足の長い小柄なハチです。

攻撃性は強いのでむやみに刺激してはいけません。

妻からも「早く殺虫剤でやっつけといて!!」と、要望を受けていました。

しかし、「ああ、分かった。そのうちにね~。」と言ったきりで僕はずっとその巣を放置していました。

理由はハチに刺されるのが恐いから。。。ではありません。

蜂の子が育つまで待っていただけだったのです!

蜂の子は昔から貴重なタンパク源として食べられてきました。

「えぇっ!!」とかって引かないでください。

独特の甘みがあり結構美味しいんですよ。

僕はスズメバチでも蜂の子を取るためにじっと巣を作らせて待つタイプです。

蜂の子を食べるためにはハチの巣を取らなくてはいけません。

殺虫剤なんて野暮です。

叩き落とします。

蜂は落ちた巣には執着しないので落とせば勝ち。

もちろん刺されるので落とすと同時に逃げます。

また、巣の見極めも大事です。

早すぎると数がとれないし子が小さい。

遅すぎると蜂になる。(蜂になると食べるにはちょっと量的にも味的にも物足りない。)

美味しく頂くためには見極めが重要になってきます。

今回は中々いいバランスでした!

ほら、ほとんどが蜂の子。

中にはもちろん成虫もいます。

でも大量です!!

今回もそのまま食べたり、軽くあぶって食べたり、美味しく頂きました。

ごちそうさまでした~。

実はこの蜂の子を岐阜県では「ヘボ」と言って食べる習慣があるそうなんです。

蜂の世界は意外に深く、全国地蜂連合会というものがあり、その中でも東白川タカブ研究会という「ヘボ」の愛好会はかなり熱いです!!

蜂の子といえどもかなり深いマニアックな世界があります。

「ヘボ」はクロスズメバチの幼生なんですが、このクロスズメバチは知ってのとおり肉食。

色々な昆虫を主食にしています。

このヘボを飼育している牛飼いさんの牛舎には、なんとサシバエがいない。というお話を聞きました。

サシバエはイエバエと同じような大きさのハエですが、アブのように血を吸うハエです。

こいつに噛まれるととにかく痛いんです。

サシバエは牛にとって非常に大きなストレスの一因でもあります。

我が家ではサシバエ対策として、サシバエの休憩所となる牛舎周辺の草を刈る事はもとより、プルスフォグで金鳥のETB乳剤を煙霧したりしていましたが、根本的な解決にはなっていませんでした。

確かに殺虫剤も良いのですが、ハエのように世代交代が早い種はすぐに耐性ができ、効かなくなる恐れがあるためそうそう使えません。

実用的な対策としては兵庫県の試験場が開発した2mmのネットを簡易にカーテンのように牛舎に張りめぐらす方法が効果として大きいのですが、地味にコストがかかります。

メンテナンスも面倒。。。

と言う事で、「ヘボ」の飼育に挑戦しようと思います!!!!!

これなら薬剤の心配もなくハエが減り、おまけに蜂の子まで食べられる。

さすがに今シーズンは間に合わないと思いますが、今から勉強して準備しようとおもいます。

上手くいくか分かんないけど、それがまた楽しいよね。

一石二鳥となるか、こうご期待。

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書いている人

しゃべらないけど発信はマメ 田中一馬(カズマ)

1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。
小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。
2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。
2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。
好きなものはカメラ、カレー、コーヒー、純米酒。

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